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院長コラムで樋口矯正歯科クリニックの院長を知ろう!河合悟が思うこと。

報われない努力院長コラム

2022/03/01 社会問題

先日閉幕した北京オリンピックは、開会前からのウィグルでの人権問題に始まり、スキー・ジャンプ混合団体でのスーツの規定違反による失格続出、そしてROC女子フィギュアのカミラ・ワリエワ選手のドーピング疑惑と大荒れ大会でした。しかし、終わってみれば日本選手のめざましい活躍で、多くの人に大きな感動と湧き上がる活力をもたらしました。

 様々のオリンピック報道の中でで特に注目を集めたのが。フィギュアスケート男子シングルで4位に終わった羽生結弦選手の「報われない努力だったかもしれない」と言う言葉です。「報われない努力」は人々の心に刺り、SNS上では「すごく胸が痛くなる」「気持ちを楽にしてくれた」とで反響を呼んでおり、新聞紙上でも翌日一面でこの言葉を大きく報じていました。

 私はその言葉を聞いて心に刺さる、共感するのではなく「報われない努力なんてないよ!」って羽生選手に声をかけたくなりました。60年を超える人生で多くの挫折や困難を経験してきた私が、今だから断言できるのが「努力は報われる」「人生の無駄なし」と言う事です。

 大学受験に失敗し地方の私立大学に入学することになり、高校、浪人での受験勉強は何だったのか?放課後に図書館に通い、毎晩深夜放送を聴きながら勉強した事は無駄なことだったとその当時は私も思いました。しかし後になって思えば、受験勉強で身に着けて自分なりの勉強方法や知識が役に立つことが何度もありました。一例を挙げれば現代国語の勉強です。理系だった私は当然ながら文系科目は苦手で現代国語の勉強と言えば漢字を覚えるくらいしか術が無いと思っていました。数学なら解法を理解したり覚えたりとすれば良いので沢山の問題を解く事が勉強でしょうが、現代国語ではそれが通じません。そんな時、文系志望の友達から「新釈現代文」という参考書を読んだら、現代国語を学ぶことの意味が分かるかもと言われて、早速読んでみました。そして、その本のお陰で後言う間に現代国語が得意科目になたのですが、受験の結果は思うようにならず「報われない努力」でした。

 しかし大学を卒業し大学院に進学して論文を書くようになり、受験勉強の現代国語で学んだことが大いに役に立ったのです。先程書いた「新釈現代文」で学んだことは、現代国語で学ぶ事は、文章を読んで作者が何を言いたいのかを理解する事と言う事でした。それを身に付けたことで、それだけではなくは自分の考えを人に伝える文章を書けるようになりました。そのお陰で学会発表も論文書きも私の得意とするところとなったのです。そして、今このコラムを書くのが苦にならないのも、受験勉強のお陰だと思っています。

 その他にも私がこの歳でもパソコンを活用できるのも医局時代の苦しい孤立した環境で効率的に仕事をするのには、当時ようやく普及し始めたパソコンを孤軍奮闘して使いこなすしか無かったのが始まりです。1997年の金融不況の影響を受けクリニックが経営不振になった40歳の時にはうつ病にもなってしまいましたが、そこから立ち直る為に当時話題になっていたインターネットでの広報を行おうとホームページの作成を手探りで行いました。それが今に続くクリニックのホームページの始まりです。当時は歯科医院でホームページを作っているところは皆無で相談する業者も少なく本当に苦労しましたし、ホームページ公開後も暫くはまったく手応えを感じませんでした。しかし、その後も諦めずホームページのコツコツとコンテンツを充実させてきたことで、クリニックを受診される患者さんの大半はホームページを見ての受診となっています。(私の悪戦苦闘はコラム「試練は神様の贈り物」を参照)

 「結果が全て」と言う言葉を良く聞きますが、それはスポーツ、勉強あるいは仕事においても目の前の結果、今その時点での結果についての判断です。人の生活、人生はその時点で終わる物ではなく、その後もずっと続いていく物です。努力の成果は、そんな短期的な目の前の結果で判断するべき物ではなく、人の人生が終わる時、死ぬ時になって初めて本当の努力の成果が判断できるのだと思います。

 スポーツで努力して身に付けた物が仕事で役に立つこともありますし、受験勉強で身に着けたことが社会人になって役に立つこともありますし、私のようにうつ病になって立ち直った経験が、同じように悩む人に助言でき人の役に立つこともあります。苦労も、挫折もその時点では苦しく悲しいだけですが、それを乗り越えた先ではその経験がきっと役に立つ時が来るのです。

 これが人生の後半?終盤?に差し掛かった私が羽生選手に言いたかった事です。4回転アクセルで転倒して4位になった目の前の結果に落胆する必要など無いのです。羽生選手の精一杯の努力をちゃんと神様は見ていますから、その努力は後々もっと大きな、大切な成果をして報いられるはずです。注目すべきは羽生選手の「報われない努力」の前に述べた「一生懸命頑張りました。正直、これ以上ないくらい頑張ったと思います。」の言葉です。自分自身がもうこれ以上やれないと言いきれる迄努力する事、これこそが当面の結果よりも、何よりも大切です。自分自身が「やりきった」と自分の心の中で言える事こそが、結果以上にこれからのその人の人生に大切な事だともいます。

 そして、メダルの有無、結果に関わらず、オリンピックに出場した選手すべの言葉に多くの人が心を打たれるのは、選手が皆心の中で「やりきった」と自分に言えるだけの努力をしてきているからだと思います。精一杯の努力をした人の言葉がだからこそ、人の心に響くわけです。

 私の座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」です。もう還暦をとうに過ぎてしまいましたが、私はこの言葉を信じて人生の幕を下ろすまで、何事に対しても自分で「やりきった」と心の中で叫べるような努力を今後もしていこうと思います。目を閉じる時悔いのない人生だった、幸せな人生だったと思えるように最後の最後まで全力で生き抜きたいと思っています。

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