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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

あけましておめでとうございます。院長コラム

2025/01/01 お知らせ

様々な事件、事故そして紛争、戦争が勃発し、とても平穏、平和とは言えない2024年が終わりました。日本の政治の世界では、自民党が裏金問題で支持率が急落して、衆議院選挙で大負け、少数与党に転落して、国会運営で四苦八苦しています。えいっ矜持炊きから野党の主張に全く耳を貸さず、やりたい放題だった自民党の影も形もなく、野党のご機嫌伺に余念が無いのが滑稽です。

  アメリカの大統領選挙も夏までは民主党のハリス副大統領が優勢と言われていましたが、蓋を開けるとトランプ前大統領の圧勝。予想に反した「もしトラ」で、世界中が今後のアメリカの外交、安全保障政策がどうなるか?関税問題はどうなるのか?と心配し、大騒ぎになっています。 ヨーロッパに目を転じても、フランスではマクロン大統領率いる中道の与党連合が破れ、ドイツではシュルツ首相の信任案が否決され総選挙が行われる予定です。

 
 こうしてみると2024年は日本もアメリカもヨーロッパも政権担当者が国民にダメ出しされ、従来の政治が否定された一年だったと総括できそうです。そしてその原因は、コロナ後の世界経済のインフレ、物価高に対する国民の不満です。コロナで停滞していた経済が回り出したことで、一気に物や人手が不足して、それを口実に企業は消費にゃサービスの価格を一気に引き上げ、急激なインフレが起こりました。アメリカもヨーロッパ各国も高金利政策でインフレを抑えようとしましたが、効果は限られ、庶民の暮らしは苦しくなるばかり。価格の高騰で大企業や投資家に富が一段と集中して、格差はかつてないほど広がり、一般市民の不満が高まっているわけです。

 そして一般市民の不安の高まりは様々な争い事、小さいところでは闇バイトを代表とする窃盗、強盗事件、それが大きくなりテロや戦争を引き起こします。今年も世界のあちこちで起きた事件や戦争の多くは一般市民の格差による不満の爆発が原因です。社会不安の元凶は、待てる者と持たざる者の余りにも開いてしまった格差です。格差の怖さはもう8年以上前の2016年8月のコラム「格差が人類を滅ぼす」に書きましたが、それ以降も世界中で格差は開くばかりですし、世界中で紛争が次々と勃発しています。

 本来なら富を手にした者が社会の安定と自身や家族の安心安全な暮らしのために資産を分配するべきなのでしょうか、そんな資産家が見当たらないのが寂しくてなりません。世界一の資産家であるイーロンマスク氏に至っては、この期に及んでも自身の資産を増やすことにしか眼中にないようで、アメリカの財政支出を削減する事ばかりを主張して弱者を救済することには無関心です。

 しかし歴史をひもとけば、格差が極限に達した時、持たざる庶民が立ち上がり、実は少数である資産家は革命や戦争で一気に駆逐されるのは明白ですが、その時社会は大きな混乱に陥ります。その時が、刻一刻と迫ってきていると私には感じられたのが2024年でした。だからこそ、混乱の前に格差是正、社会の平和のために持てる者に私利私欲をひとまず傍らに置き一肌脱いでもらいたいと言うのが私の願いです。

  昨年秋の衆議院選挙で自民党が少数与党となり大企業優先の自民党がやりたい放題できなくなりましたから、今年こそ庶民のための政治、政策が行われる事来したいと思っています。格差是正の私なりの方策も 2021年11月のコラム「金融所得税50%で幸福度アップ」に書いています。国民民主党の主張する「103万円の壁」の撤廃よりも財源を考える必要もありませんからずっと簡単ですが、富裕層から富を取り上げるとしっぺ返しが恐いのどの政治家も官僚も言い出せないのか?あるいは自分も資産を持った税を取られる立場なのか分かりませんが。今年は夏に参議院選挙がありますから、それまでの国会審議をよく見て、再度自民党に鉄槌を下すべきか?賢い国民として判断を下しましょう。

 さて2025年の年頭に当たり、樋口矯正歯科クリニックの2024年の総括を報告させて頂きたいと思います。昨年は411名の新しい患者さんに受診していただけ、2023年末までの総新患数は15,631名となりました(下部 関連ファイル>年度別新患者数実績(2000~2024年)参照)。新型コロナ感染拡大で以降久しぶりに400名を超える新しい患者さんに受診して頂けました。昨年4月から歯科衛生士不足の現状を考慮して労働環境の改善のため診療時間を9時から17時まで(お昼休み1時間)の7時間診療に変更させて頂いたのにも関わらず、新患数が増加したのは大きな驚きでした。患者さんにはご迷惑をおかけすることとなりましたが、スタッフのモチベーションも向上し、一段と実の高い診療が実践できている事の証しと心強く思っております。

 そして、この一年間に顎変形症(手術を必要とするような著しい顎骨の大きさの不調和がある症例)で外科的矯正手術を施行した患者さんは過去最高の69名で、累計858名となりました。手術を受ける患者さんの増加の原因として最近感じる事は、患者さんの手術に対する抵抗感、ハードルが非常に下がってきた事です。多分これは美容外科伸増加で美容整形を受ける患者さんが増加していることが大きな要因だと思っています。12年前大学の同窓会の雑誌に投稿した外科的矯正治療を紹介する論文の結びに私は次のように書いていました。「日本では両親から戴いた身体をできるかぎり傷つけるべきでないという東洋的思想(身体髪膚受之父母、不敢毀傷孝之始也:考経、開宗明義章)が現在も息づいているため、審美的な面ばかりが強調されることによって、この治療が広く一般に受け入れにくくなるのではないかと私は危惧している。」12年の歳月は私の危惧を吹き飛ばし、日本人の思想も大きく変化して、外科的矯正治療が広く社会に受け入れられるようになったと強く感じる一年でもありました。

 樋口矯正歯科クリニックは、美しさを求める「美容矯正」とは一線を画し、単に歯並びと言う形態を改善するのではなく、「食べる」、「飲み込む」、「息をする」と言う口の機能の改善、維持向上による生きる力の増進を目指す「医療矯正」の道を究めていきます。

 本年もクリニックの願いである"患者さんのことを家族と思い、皆様の健康の維持増進に貢献する"の気持ちを大切にスタッフ一同と地道に努力していくつもりです。

 本年も宜しくお願い致します。


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