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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

闇バイト犯罪の根源院長コラム

2025/02/01 社会問題

コロナ禍くらいから社会の安全、安心を揺るがす犯罪システムとなっている闇バイト、闇バイト強盗などの闇バイト犯罪は警察組織を挙げての捜査にもかかわらず、未だ根絶どころか組織の全貌さえも明らかになっていない状況です。直接、殺人、強盗、詐欺等々の犯罪を働いた末端の犯罪者は逮捕され、犯行の動機や犯行の手口そして裁判の結果の報道もしばしば目にするようになりました。

  そうした闇バイト犯罪の犯人には10代20代の若者が多いのが特徴で、犯人を知る周囲に人がインタビューで語る犯人像は、ごく普通の若者、中には真面目で大人しいという人物評価もある位で、とても強盗や殺人までの凶悪犯罪を行ってしまうような人には見えないと言う事です。闇バイト犯罪の怖さは、そこにあります。ごく普通に平和に暮らしていた人が、ちょっとしたきっかけで犯罪者になってします怖さです。それは簡単にできるバイト探しをすることから始まるのでしょうが、闇バイト犯罪の中枢組織の手口は巧妙でごく普通の人を犯罪者に仕立て上げてしまうのです。つまりは闇バイトの犯罪者を操る闇バイト組織は詐欺集団であり、確かに犯罪者ではありますが、実は闇バイト組織の詐欺の被害者と見ることもできます。

 闇バイト犯罪の根絶には、闇バイト組織の胴元の摘発による組織の解体ももちろん重要ですが、それだけは雨後の竹の子のように嗣ぎついと新しい闇バイト組織が登場し犯罪の根絶は難しいと私は思っています。組織の摘発と同時に現場で犯罪実行者が闇バイト組織に取り込まれないようにすることが何より重要です。

 闇バイトで逮捕されて犯人の供述でいつも聞くのが「借金があって」、「借金のは返済のために」と言う犯行動機の供述です。借金に追い回されたあげくに簡単に大金が手に入る言う甘言に乗ってしまう構図です。借金させしていなければ、真っ当な人生を歩んでいたであろう若者が、借金のために道を踏み外し人生を棒に振ってしまうのです。

 それでは誰が若者に借金をさせるのか?それが大きな問題です。テレビ流れるカードローン、スマホに送信されるクレジット会社のキャッシングやリポ張りの誘い、誰でも簡単に借金ができます、できますと吹聴しまくるのは、社会でもてはやされ一流企業として認められている銀行やクレジット会社党の金融機関です。かつて私が若かった昭和の時代には担保となる資産を持たない若者が、銀行からお金を借りることはできませんでした。車を買う時にはローンを組めましたが、それは車を担保としてのこと。無担保で借金できたのは多くの自殺者を生んで社会問題となったサラ金やヤミ金しかなく、誰もがダークなイメージを持っていましたから、ごく普通の若者がそれに手を出すことはありませんでした。

 その後サラ金業者への貸出金利規制が厳しくなりサラ金業者の経営が立ちゆかなくなりました。その時サラ金業者に資金を貸し出していた大手金融機関はサラ金業者を買収して傘下に入れて、大手金融機関が自ら無担保ローンを運営することにしたのです。アコムは三菱UFJ銀行に、プロミスは三井住友銀行に、レイクは新生銀行にというように銀行参加になり、銀行という名の信用力をバックに一般に無担保での借金を推奨し、気軽に若者が借金に手を出す社会を作り上げてしまったのです。

 銀行の普通預金金利が0.1%なのにカードローンを始めとする無担保ローンの金利は10%を軽く超えていますから、借りた金利の100倍以上で貸し出している訳ですから、これは銀行と言うよりも時代劇に出てくる悪徳悪徳高利貸しと何ら変わりありません。その高利貸しの餌食となった若者が闇バイト犯罪の手先となっているのが現状です。結局、闇バイト犯の製造元は、信用第一と仮面をかぶる大手金融機関です。闇バイト犯罪者を減らすには、まず簡単に借金できない、つまり無担保ローンの廃止が最も効果がある方法です。

 そして次に大切なのは、道徳教育です。現在義務教育での道徳教育がどうなっているのか私は知りませんが、私が受けた道徳教育に比べて、額に汗して働くとの崇高さ「労働の崇高」が軽んじられ、お金を稼ぐ事が第一である利益至上主義が重視されているように思います。「楽してお金が手に入ればそれが一番」、この考えの蔓延が簡単にお金が手に入る闇バイト犯罪へ若者を引き入れていくのです。「働かざる者、食うべからず」のことわざを最近聞いたことがありますか?もう死語となってしまっている気もします。

 あなたあるいは子さんが就職する時、「そんな大変な仕事じゃなくて、もっと楽でお金にな仕事あるんじゃない?」と思ったり、アドバイスしたりしていませんか?その気持ちが実は、闇バイト犯罪者を生んでいるのです。額に汗して働いて、苦労して手に入れた物だからこそ、価値があり大切にするのです。長い人生で本当に大切な物は何なのか、それを子供の頃に教えるのが道徳教育だと思いますが、それが今十分行われているのか疑問です。 近年お金に関する教育が重要だと小学生に投資のシミュレーションをさせる親や塾があると報道していましたが、そんな教育が次の闇バイト犯罪書を養成しているとしか私には思えてなりません。

 闇バイト犯罪を根絶して、安心,安全な社会の実現する為の私の方策は、無担保ローンの禁止と道徳教育の充実ですが、現在の日本社会を動かしている政治家や大企業の経営者に取っては、都合の悪いことですから実現する可能性は残炎ですが、とても低いと私は思っています。私は昔から子供達に「お金の前に大切な物がある」、「働かざる者、食うべからず」とか「楽して手に入れた物にろくな物はない」など常々話(説教かも知れませんが)、金銭ではなく人の心や働く事が幸せになる秘訣と教えてきました。金銭至上主義と正反対の子度立てをしてきた結果がどうなるか?子どの達の将来が楽しみでも有り、不安でもありますが、未来を背負う子供達が小さいながらも安全安全な社会の実現に一役買ってくれればと言うのが私の願いです。

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