情報、常識を疑う院長コラム
2024/06/01 社会問題
5月24日の日経新聞朝刊の第一面に「重くなるEV 環境に重荷 タイヤ摩耗、粉じん3割増 各国で規制議論」と言う記事が掲載されました。日経新聞は、その名の通り経済を発展させるつまり企業が儲かるように世論を誘導するのが使命でしょうから、新しい技術であるEV(電気自動車)の普及を後押しする記事ばかりを掲載してきていました。それが、一転してEVの負の面を紹介する記事を朝刊トップに載せたのには、私は驚きました。日経の記事はEV車の重量がガソリン車に比べて重い事によるタイヤや道路の摩耗が激しく、摩耗が環境負荷が高いと言う内容です。この事は私が既に2022年の12月のコラム「本当にEV買いますか?」に書いていましたから、私としては何を今さらと言う気持ちでした。
重い物は作るのにも動かすのにも、より大きなエネルギーが必要となるのが当然ですし、それを動かせば当然摩擦による損傷、破壊も軽い物よりも大きくなるのは、当たり前の事です。この大きなハンデを補うほどの技術革新は並大抵なことではできません。今までの技術の寄せ集めでそれを超えることは難しいのです。EVはガソリンの代わりが電池ですから、重量当たりの走行距離がガソリン車と同等以上でなければ環境に優しいとはならないはずと言うのが私の単純な考えです。それだけ軽量な電池が開発された時、初めて内燃機関の従来の自動車がEVの置き換わると私は思っていました。
しかし昨年までの自動車関連のニュースではEV普及が加速度的に進み、従来のエンジン車は衰退の一途を辿ると言う論調ばかりでした。ガソリン車の性能や品質が向上し、次々と新しい車に乗り換えるメリットが減り、世界中で車の販売台数が伸び悩み、国内では販売台数が減少してきていますか、販売台数を増やす起爆剤として自動車メーカーや産業界がEVの普及を煽っていたと私は思っています。
ところが大もうけを夢見たEVの覇権を握ってしまいそうなのが、従来の日本やアメリカの自動車メーカーではなく、なんと中国の電機メーカーだったことでアメリカもEUもEV普及への政策を大きく変更しました。そして政策変更の理由として電池の材料である希少金属の採掘から製造までの全過程を考慮すると、EVの環境性能が内燃機関よりも大きく優れている訳ではないと言い出しました。それに加えて走行距離の短さ等、EVの負の面が強調されEVの販売台数は頭打ちとなっています。EV人気の凋落と共に当然ですがEVの下取り価格は下落して、EV購入者は損害を被る羽目に陥っています。国や大企業の自分達の利益にならないと見るや変わり身の早の早いこと、ご都合主義の華厳です。そしてこの欧米でのEVに対する評価の変化を延長に日経の記事もあると思いました。(ちなみに私の普段の愛車は8年落ちのディーゼル車ですが、パワーがあって燃費も良く、おまけに軽油で燃料費が安く、言う事なしです。)
結局の所社会に溢れる情報は、国や大企業の利益、思惑に大きく影響を受けていることが分かります。それはEVに限った事ではありません。少し前にマイクロプラスチックのことが大きな環境問題として取り上げられていましたが、いつの間にか聞かなくなりました。実はマイクロプラスチックの主要な発生源はどうやら衣類のポリエステルなどの化学繊維を洗濯機で洗うことで発生する微小な粒子だったらしいのです。世界中で使われているプラスチックを他の材料に置き換えることで一儲け企んでいた企業ですが、原因が化学繊維ではそれを全て無くして19世紀の天然繊維の次代に戻る事はとてもできませんから、マイクロプラスチック騒動も消え去ったのでしょう。
このように国や企業の利益を追求する為のバイアスのかかった情報が溢れているのが現代です。ググれば何でも調べられ、簡単に情報が手に入る現代ですが、その情報を簡単に信じてはいけません。。その情報は誰かの利益のために作為的に作られた情報である可能性がある事を常に念頭に置いておく必要があります。フェイクニュース、詐欺情報とまでは言わないまでも、物事を都合が良いように一面的にとらえて伝えている情報が多いことを忘れてはいけません。
テレビのワイドショーでしたり顔で何に対しても分かったようなことを言うコメンテーターもテレビ局やスポンサーの意に沿ったコメントしているの過ぎないかも知れません。数年前までワイドショウのコメンテーターとして政府に厳しいコメントをしていた作家の室井佑月さんは、立憲民主党の米山隆一議員と結婚したことでコメンテーターの座を追われ収入は十分の一になったとXに投稿しています。情報番組と思われているワイドショーも情報を伝える側が都合の良いことだけを垂れ流しているに過ぎないことがよく分かります。
こんなに当てにならない情報が氾濫している今、そしてもっと不確かな情報が氾濫するであろうAI時代ですからこそ、多方面から情報源を入手した上で自分の経験知識を駆使して頭で考えて判断する事が重要です。人が言っていること、世間の常識が正しいとは限りません。可能であれば、自分の目で耳で確かめるのが一番ですが、それができないならそれを補うよう多くの情報を集めましょう。情報を収集しようとする時、人はどうしても自分都合の良い事ばかりに目が行きがちですが、反対意見にも耳を傾けて情報を得たうえで、判断するのが肝心です。
私が矯正治療を一生の仕事にしようと思った40年前、当時も様々な新しい矯正治療の方法が開発され、それを教える講習会が数多くか開かれていました。講習会の費用が高額で奨学金だよりの大学院生だった私にはそれに参加できないせいもありましたが、私は一生の仕事にするなら矯正治療のルーツを見てみないとと思い、ブラケットを使った矯正治療を開発してツイード先生の治療方法教えているアリゾナ州ツーソンでの講習会に参加しました。そしてツーソンでツイード先生が治療した症例の記録を目にして、これが矯正治療の原点であり治療目標であると確信して、現在までそれを追い求めてツイード法を元にした私なりの治療方法を日々改善、進化させてきました。そのお陰で40年後の今まで無事矯正歯科医としてやってこられたと思っています。
百聞は一見にしかずとはこのことででしょう。私は何でもやってみたいと言う性格ですから、この歳までの間に様々な経験、体験をしてきました。そしてやはり思うのは、聞くとやるのは大違い、やってみなければ分からないと言う事です。それが高じて今では自分で見たこと、経験したことしか信じられなくなってきてしました。つまり前期高齢者となった私は情報、常識よりも自分の経験を信じていると言う事です。
人生には幾つもの大きな節目があり、進学や就職、転職、マイホームの取得、資産形成のための投資等々、その度に重要な決断を下す必要があります。そ決断の時にAI時代を幸せに生き抜くためのキーワード「情報、常識を疑う」を忘れない下さい。
重い物は作るのにも動かすのにも、より大きなエネルギーが必要となるのが当然ですし、それを動かせば当然摩擦による損傷、破壊も軽い物よりも大きくなるのは、当たり前の事です。この大きなハンデを補うほどの技術革新は並大抵なことではできません。今までの技術の寄せ集めでそれを超えることは難しいのです。EVはガソリンの代わりが電池ですから、重量当たりの走行距離がガソリン車と同等以上でなければ環境に優しいとはならないはずと言うのが私の単純な考えです。それだけ軽量な電池が開発された時、初めて内燃機関の従来の自動車がEVの置き換わると私は思っていました。
しかし昨年までの自動車関連のニュースではEV普及が加速度的に進み、従来のエンジン車は衰退の一途を辿ると言う論調ばかりでした。ガソリン車の性能や品質が向上し、次々と新しい車に乗り換えるメリットが減り、世界中で車の販売台数が伸び悩み、国内では販売台数が減少してきていますか、販売台数を増やす起爆剤として自動車メーカーや産業界がEVの普及を煽っていたと私は思っています。
ところが大もうけを夢見たEVの覇権を握ってしまいそうなのが、従来の日本やアメリカの自動車メーカーではなく、なんと中国の電機メーカーだったことでアメリカもEUもEV普及への政策を大きく変更しました。そして政策変更の理由として電池の材料である希少金属の採掘から製造までの全過程を考慮すると、EVの環境性能が内燃機関よりも大きく優れている訳ではないと言い出しました。それに加えて走行距離の短さ等、EVの負の面が強調されEVの販売台数は頭打ちとなっています。EV人気の凋落と共に当然ですがEVの下取り価格は下落して、EV購入者は損害を被る羽目に陥っています。国や大企業の自分達の利益にならないと見るや変わり身の早の早いこと、ご都合主義の華厳です。そしてこの欧米でのEVに対する評価の変化を延長に日経の記事もあると思いました。(ちなみに私の普段の愛車は8年落ちのディーゼル車ですが、パワーがあって燃費も良く、おまけに軽油で燃料費が安く、言う事なしです。)
結局の所社会に溢れる情報は、国や大企業の利益、思惑に大きく影響を受けていることが分かります。それはEVに限った事ではありません。少し前にマイクロプラスチックのことが大きな環境問題として取り上げられていましたが、いつの間にか聞かなくなりました。実はマイクロプラスチックの主要な発生源はどうやら衣類のポリエステルなどの化学繊維を洗濯機で洗うことで発生する微小な粒子だったらしいのです。世界中で使われているプラスチックを他の材料に置き換えることで一儲け企んでいた企業ですが、原因が化学繊維ではそれを全て無くして19世紀の天然繊維の次代に戻る事はとてもできませんから、マイクロプラスチック騒動も消え去ったのでしょう。
このように国や企業の利益を追求する為のバイアスのかかった情報が溢れているのが現代です。ググれば何でも調べられ、簡単に情報が手に入る現代ですが、その情報を簡単に信じてはいけません。。その情報は誰かの利益のために作為的に作られた情報である可能性がある事を常に念頭に置いておく必要があります。フェイクニュース、詐欺情報とまでは言わないまでも、物事を都合が良いように一面的にとらえて伝えている情報が多いことを忘れてはいけません。
テレビのワイドショーでしたり顔で何に対しても分かったようなことを言うコメンテーターもテレビ局やスポンサーの意に沿ったコメントしているの過ぎないかも知れません。数年前までワイドショウのコメンテーターとして政府に厳しいコメントをしていた作家の室井佑月さんは、立憲民主党の米山隆一議員と結婚したことでコメンテーターの座を追われ収入は十分の一になったとXに投稿しています。情報番組と思われているワイドショーも情報を伝える側が都合の良いことだけを垂れ流しているに過ぎないことがよく分かります。
こんなに当てにならない情報が氾濫している今、そしてもっと不確かな情報が氾濫するであろうAI時代ですからこそ、多方面から情報源を入手した上で自分の経験知識を駆使して頭で考えて判断する事が重要です。人が言っていること、世間の常識が正しいとは限りません。可能であれば、自分の目で耳で確かめるのが一番ですが、それができないならそれを補うよう多くの情報を集めましょう。情報を収集しようとする時、人はどうしても自分都合の良い事ばかりに目が行きがちですが、反対意見にも耳を傾けて情報を得たうえで、判断するのが肝心です。
私が矯正治療を一生の仕事にしようと思った40年前、当時も様々な新しい矯正治療の方法が開発され、それを教える講習会が数多くか開かれていました。講習会の費用が高額で奨学金だよりの大学院生だった私にはそれに参加できないせいもありましたが、私は一生の仕事にするなら矯正治療のルーツを見てみないとと思い、ブラケットを使った矯正治療を開発してツイード先生の治療方法教えているアリゾナ州ツーソンでの講習会に参加しました。そしてツーソンでツイード先生が治療した症例の記録を目にして、これが矯正治療の原点であり治療目標であると確信して、現在までそれを追い求めてツイード法を元にした私なりの治療方法を日々改善、進化させてきました。そのお陰で40年後の今まで無事矯正歯科医としてやってこられたと思っています。
百聞は一見にしかずとはこのことででしょう。私は何でもやってみたいと言う性格ですから、この歳までの間に様々な経験、体験をしてきました。そしてやはり思うのは、聞くとやるのは大違い、やってみなければ分からないと言う事です。それが高じて今では自分で見たこと、経験したことしか信じられなくなってきてしました。つまり前期高齢者となった私は情報、常識よりも自分の経験を信じていると言う事です。
人生には幾つもの大きな節目があり、進学や就職、転職、マイホームの取得、資産形成のための投資等々、その度に重要な決断を下す必要があります。そ決断の時にAI時代を幸せに生き抜くためのキーワード「情報、常識を疑う」を忘れない下さい。