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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

ブラックホール東京を破壊せよ!院長コラム

2024/07/01 社会問題

現在東京都知事選挙真っ只中、テレビのニュースで史上最多の立候補者でポスターの掲示板が足りない、公序良俗に反するポスターが掲示されたとか等々、候補者の主張以外の報道も過熱気味です。日本の人口の約1割が暮らす首都の首長を選ぶ選挙ですから、その結果は東京都民だけで無く国民全体に影響が及ぶ事になるので東京都民ではない私達も選挙の行方が気になります。

 現職小池都知事が8年前に都知事選に初出馬した時に1.待機児童、2.残業、3.満員電車、4.ペット殺処分、5.都道の電柱、6.介護離職、7.多摩格差をなくす、ゼロにむけて取り組むことを「7つのゼロ」公約としていましたが、0となったのは2015年に203頭だった殺処分が0になっただけ。その他の6項目は改善したものも有りますが、公約のゼロは全く達成されていません。そしてその反省もないまま公約が実現できなかったためなのか?、今回は具体的な項目のない「東京大改革3.0」と言うキャッチフレーズで東京を世界で1番の街にすると主張しています。何が基準で世界で1番なのか?イメージだけで意味不明な小池都知事らしい公約です。

 これに対して対立候補の筆頭、蓮舫元参議院議員の公約は、8年前の小池都知事に対抗するかのごとく「あなたと次の東京へ。蓮舫7つの約束」1.現役世代の手取りを増やす― 本物の少子化対策、2.あなたの安心大作戦―頼れる保育・教育・介護・医療へ、3.もっと多様で生きやすく―あなたの人生の選択を大切にする、4.本物の行財政改革―徹底見直しで、ガラス張りの都政に、5.本物の東京大改革―古い政治から、新しい政治へ6.東京全体をもっと良くする―未来への責任/住みよい多摩へ、7.良い政策は発展させる―行政の継続性も大切に、と言うことらしいですが、実は小池都知事の主張と大差が無いように思えました。小池都知事に対抗する蓮舫候補の主張で最も報道されているのは、都が進める神宮外苑の再開発に蓮舫候補の反対姿勢、それで実はこのコラムを書くまで「7つの約束」があるとは私は知りませんでした。

 まあ、いずれの当然ながら候補も東京都を住みよい街にするという主張ですが、本当にそれが日本の首都東京の立場、役割として正しいのか?私にはちょっと疑問に思えてなりません。

 都知事選公示の少し前、6月5日に1人の女性が生涯に産む子供の数を示す「合計特殊出生率」が23年に東京都で「0・99」になったと厚生労働省が発表しました。昨年東京都に転入した20代の女性は11万2990人で、転出よりも4万3552人多く、生活コストが高く出生率が低い東京に地方からの若い女性が流入することで、日本全体の少子化に拍車をかけています。つまり東京都の少子化対策は日本全体にも影響を及ぼしているのです。

 小池都知事が8年かけて住みやすい街に、子育て対策に巨額予算をつぎ込んできたのに、出生率は下がり続けているのです。対策を打っても打っても効果はなしと言うことは、その対策が根本的に間違っていると言うことでしょう?

 全国の出生率を見てみると沖縄が飛び抜けているのは別格ですが、山陰地方や南九州が出生率が高いことが分かります。人口密度が低く、生活コストも低い田舎の方が暮らしやすく子供も多いと言う当たり前と言えば当たり前のこと。そしてもう一つこれは私の考えですが、東京から離れている、あるいは東京に行くのに不便な地方ほど出生率が高いように思えるのです。なぜ東京から遠いと出生率が上がるのか?それは若者が東京へ出て行きにくくなりますから、子供を作る年齢の若者が地方に残る確率が高くなるからです。

 このことから一番の少子化対策は、東京への若者の流入を阻止することです。日本全国から若者を集めて飲み込み人口を減らしていくブラックホール都市が東京です。ブラックホールを破壊して、人々を東京から解き放つことが究極の少子化対策となるはずです。そしてその人口を減らすことで多くの東京が抱える問題が解決されるのです。小池都知事の「7つのゼロ」も蓮舫候補の「7つの約束」も東京都の人口が半減すれば実は全て解決です。

 具体的には、まず若者を集める装置である大学の地方移転、象徴的に東大を北海道に移転して都内の大学は全て地方都市に移転することから初めてはどうでしょう。オンラインで仕事が可能となった時代ですから企業の本社も地方都市に移転して東京には小規模な支店だけにします。小池都知事は世界1番の街にすると言っていますが、何でもかんでも1番ではなく、東京は政治と観光の街としてはどうでしょう。
 
 急激な人口減はまた違った問題を引き起こしますから、混乱なく人口減少を実現していくのは難しい問題ですが、それを実現してこそ東京だけでなく、日本の明るい未来が開けるのではないでしょうか?今後日本全体で人口が減少していきますから、そのさきがけとして東京でトラブルなく、スムーズに人口減少を実現できれば、日本全体のモデルケースになるのと思います。ブラックホール東京を破壊して、日本の未来を照らすビビット東京を目指す都知事の出現を期待しています。

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