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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

見栄とプライド院長コラム

2008/10/01 

 見栄を張る、プライドが高い、人物評価で良く聞く言葉ですがどちらも余り良いイメージではありません。ごう慢で尊大なと言うイメージでしょうか。
このところの景気低迷の影響からか、事業に失敗した経営者の話を幾つか耳にしました。その一つは、経営者が見栄を捨てきれず、最後まで分不相応な暮らしを続けたために経営が悪化し、倒産に追い込まれた事例。事業の業績自体は、悪くないのにそれ以上に浪費を重ねた結果が倒産と言う訳です。事業の成功のため周りからチヤホヤされ、いい気になっている内に本業が火の車。しかし、今更派手な暮らしを辞めることができず、見栄を張り続け、結局全てを失うはめに。ある人はこれを例に”見栄は身を滅ぼす”と言っていました。
 もう一つは、能力不足で事業が上手く行かない時に、自分の力不足を認め能力のある人に力を借りれば良いものをそれが出来ず結局事業に失敗した話です。この話をしてくれた人は、この経営者がプライドが高くて人の言う事を素直に聞けないので事業に失敗したと言う意見でした。
 見栄とプライド、この二つの事例に違いはあるのでしょうか?私はどちらも本質的に同じだと思います。自分の本当の姿(能力や経済力)を他人に実力以上に見せようとすることが全ての根源だと思うのです。「もっとよく見られたい」その心が、事業の失敗を招くのです。何となく経済力を誇示する時は見栄を張る、能力を誇示する人はプライドが高いと区別してしまいそうですが、そうではありません。実はどちらも見栄っ張りなだけです。 それではプライドとは何でしょう。見栄と違いプライドはずっと崇高なものだと思います。見栄は、他人からの評価を気にするものですが、プライドは自分の気持ちの中での自分の評価なのです。物事を他人がどう言おうが、自分の良心、信念に従い判断し行動すること、それがプライドを持つことなのです。
 プライドを持っていれば他人の評価は気になりませんから、能力や持ち物を誇示したりする必要はありません。また、良心、信念に従って物事を判断するので、自分に非があれば目下の者に頭を下げることも気にしませんし、自分よりも知識や能力がある人に教えを請うことも厭(いと)いません。見栄っ張りとは逆に、プライドが高い人ほど実は謙虚なのかも知れません。
 見栄は張るもの、プライドは持つもの、そして見栄は身を滅ぼし、プライドは身を助ける。天と地程の違いがあると思います。
 歯科医の仕事は、他人から良し悪しが分かりにくいので自分の良心が判断の全てです。院長や教授のような責任者になってしまえば、治療について他人からとやかく言われることはありませんから、この程度でいいやと思ってしまえば全てがおしまいです。だから、一層プライドが大切です。私も矯正歯科医と言う仕事に高いプライドを持ち、院長の仕事を全うしたいと思います。

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