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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

対等な関係院長コラム

2008/05/01 

 ”対等な関係”よく耳にする言葉です。人間同士の関係にとどまらず、国と国との関係でも対等な関係が重要だと繰り返し語られています。このところ中国に関する報道の中でこの対等な関係を結ぶことの重要性と難しさを考えさせられました。チベット問題で日本は中国に対して、曖昧な対応でお茶を濁しているのに対して、フランスはダライラマを擁護しチベットでの人権問題を正すべきだとの姿勢を示しました。ここまでだと、フランスは、日本に比べ中国に対しても自国の意見は意見として主張する対等な関係が成立しているのかと思っていましたが、残念ながら続きがありました。中国国内でフランス資本のスーパー、カルフールへ不買運動やデモが起こると、途端にフランス政府の矛先は鈍りサルコジ大統領は特使を派遣し、沈静化を計る有様。結局巨大市場の中国の購買力には勝てない、そんなところでしょう。
 日本は過去の戦争責任への心の傷が未だ癒えず、先日の中国の胡錦涛国家主席の来日の折にもギョーザ問題やガス田問題で自国の腫脹をするどころか、天皇陛下主催の晩餐会での挨拶で胡錦涛国家主席が戦争責任の問題に触れられなかったことに福田首相が安堵すると言った、到底対等とはほど遠い状況です。
 自己の利益を追求したいと言う下心や相手に損害を与えてしまったという引け目、あるいは相手よりも物質的に豊であるとか能力が優れていると言った優越感が有る場合、対等な関係を築く事はほぼ不可能でしょう。対等な関係を築くためには、自分にないものを相手の中に見つけ、お互いが相手を尊敬し合うことが必要です。
 対等な関係が有ってこそ、相手に率直な意見を言えるし、率直な意見を聞くことで自分の気付かないことや間違いが分かり自分を高めることができるのです。対等な関係がなければ、自分と違った意見を素直に聞くことはできず、争いや憎しみが起こります。対等な関係が無くしてお互いの成長や発展はありません。
 私自信も日々の診療で、患者さんやスタッフとの対等な関係を築くことの重要性と難しさをいつも感じています。患者さんに対して医者が優位な関係では、押しつけばかりの診療となり医者の独りよがりで、医者は治療したつもりでも患者さんは本当に自分がしてもらいたい医療を受けられず不満が募るばかりになります。反対に最近良く話題になるモンスターペイシャントつまり超自分勝手な患者さんは、医者の指示に従わず治る病気も治らない。医者は患者さんを治療させてもらうとでしか自分の能力を高めることはできず、患者さんは医者の言うことを聞かなければ病気は治らない、お互いを尊敬し合う対等な関係があってこそ良い医療が行えるのです。
 クリニックという組織の運営でも対等な関係は重要です。ドクターとスタッフが対等に話し合えてこそ、お互いが成長できるのです。ドクターや年長者がいつも正しいとは限りません。違った立場視点から見えるものも有るのです。組織の中の誰もが遠慮無く意見を言えそれを真摯に受け止めるとこれこそが、組織の発展に重要です。その基本が対等な関係だと思います。
 今後も、患者さんやスタッフと対等な関係を築けるよう一層努力していきたいと思っています。

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