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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

人を育てる院長コラム

2008/04/01 

 いよいよ新年度、子供たちは、希望に燃え新しい学校、新しい学級へ通い始めました。学校や教育の話題と言えば悪いことばかりが目につきます。最近の報道では、ゆとり教育の問題点や3月の卒業式シーズンには田川郡の中学校で校内暴力から校長、教頭が長期欠席し、卒業生が逮捕されたといった”荒れる学校問題”等が大きく取り上げられていました。そんな中、先日、息子の高校で大変心強い話がありましたのでその事について書かせてもらいます。
我が家の息子は本来なら4月から泰星高校の3年生になるのですが、高校1年の時からカナダに留学し泰星高校を休学させてもらっていました。もう一年生に2年間在籍しておりこれ以上の休学、留級はできないとのことで、退学の手続きに校長先生をお訪ねした時のはお話しです。息子は、中学校から通っている泰星学園を大変気に入っており、通学できなくても同級生が卒業するまでは、泰星高校の一員として在籍していたいと言っていました。そこで校長先生に何とかもう一年休学させてもらえないかとお願いしたところ、校長先生が泰星学園の広報誌を取り出され、その最初の記事”姿を整えよう 本年度の泰星”を読んでみませんかとおっしゃいました。そこに書いてあったのは、泰星高校を2年生で留級になり退学した生徒が同級生の卒業式に参加し、同級生の卒業証書授与を保護者の席から見つめ、その後同級生と記念撮影をしたと事でした。退学後も校長先生をはじめ先生方がメール等で連絡を取り、それぞれ進路が決まった生徒を卒業式に誘ったそうです。この話を例に校長先生は、息子が退学しても中学校から通った泰星学園先生方は、今までと同じように息子を泰星の生徒と同じように思っていますから心配要りませんとおっしゃって下さいました。
 私は息子の事よりも、この退学した生徒も思いやる泰星の先生方の心に感動しました。これぞ教育者ではないでしょうか。学業も大切かも知れませんが、それ以上に”人間性”、”心”を育てることがもっと重要だと思います。例えばどんなに優秀で知識、技術に優れている医者でも患者さんと心を通じ合わせることができなければ、本当の医療は行えません。病を診て、人を診ず。病気を治して人を治さずになってしまい、これでは患者さんも医者も幸せになれるはずがありません。どんな職業に就くにしても人間性が第一なのです。心ならずも退学し挫折感を味わった生徒が、同級生の卒業式に参加するのはとても勇気が要ることでそのハードルは非常に高いと思います。そのハードルを泰星の先生方の導きで乗り越えたことで、生徒は一回りも二回りも大きく成長したことでしょう。この生徒たちにとって退学で失った物も多くあったでしょうが、それを乗り越えたことでこれから生きていく上で大切な物を手に入れたように思います。「 艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にする」のことわざの通り人間苦労が必要ですが、それを乗り越える為の道を教えるのが教育、その意味でこれこそが教育の本質ではないかと言う気がしました。
 私の息子は残念ながらそんな素晴らしい泰星高校を卒業することはできませんが、こんな素晴らしい泰星学園の一員だったことを誇りに思っています。そして、泰星学園の水谷校長先生を始めとする先生方の指導を受けた生徒たち(もちろん私の息子も含めて)が将来、社会の為になる活躍をすることを信じています。

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