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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

明けない夜はない院長コラム

2024/02/01 社会問題

今年は、新年早々元日の能登半島地震、そして2日の羽田日航機事故と波乱の幕開けとなってしまいました。一月近く経った現在も断水等の復旧もままならず、多くの被災者の方達が避難所生活を余儀なくされ、先の見えない状況で不安が募るばかりでしょう。遠くに住んで何の影響も受けていない私でさえも、いつになったら生活インフラが復旧するのかと不安になるくらいですから、被災者の方々の不安、心労は察するに余りあります。

 生活インフラが復旧しても被災した家を修理や建て直しができるのか?仕事は?収入は?先のことを考えると不安はつきません。しかし、「明けない夜はない」ように必ず危機、難局を乗り切ることができると私は思います。第二次大戦後焼け野原となった日本も復興して経済大国と言われるまでに。東日本大震災で東北の町は大きな損害を被り、経済活動もストップして被災者の方々は途方に暮れていました。東北在住の私の知り合いも被災し、仕事もなくなり途方に暮れていましたが、震災復興事業が始まると町に活気が戻り経済が活性化して人手不足となり、新しい職場を見つけて以前の暮らしを取り戻したようでした。また、2016年の熊本地震では同業の歯科医が被災して診療ができなくなり、収入が絶たれて将来を悲観していましたが、復興とともに経済が活性化して以前よりも収入が増えたという状況を伝え聞きました。 ですから危機に直面した時には、先のことを考えて塞ぎ込むことなく、目の前のことに集中して何とかその危機を乗り切ることが大切です。

 そして、危機を乗り切るためには、人の力を借りること、援助を受けることを躊躇してはいけません。見栄を捨て、弱い非力な自分をさらけ出して、助けを求めることも重要です。自らが声を発して助けを求めなければ、誰も困っていることが分かりませんから。これは災害だけでなく、仕事や人間関係に行き詰まり精神的に追い込まれた時も同じです。今、その時を何とか乗り切れば、希望の光が見えてくるものです。一人で悩まず、SOSを発する事も、危機を脱出する大切な手段の一つです。

 子供の頃運動も出来ず、勉強もパッとせず弱虫だった私は、この歳になる迄に幾度となく失敗し、窮地に立たされてきました。大学受験で失敗して浪人、歯科医になってからも医局の人事争いに巻き込まれ孤立、そしてクリニックで働き出してからも経営不振でうつ病になりました。子育てでも子供が困難にぶつかり苦しむ姿を目の当たりにして、子供の為に自分の命を差し出してでも助けてやりたいと思うことも何度もありました。その都度困難が大きければ大きいほど、いっそう目の前のことに集中し努力して乗り越えてきました。そしてその時はとてつもなく大きく感じた難局も、周囲の人達に助けられ何とか克服して現在まで生きてきました。(院長ラム「報われない努力」も読んでみて下さい。)

 そして今、思う事は「あの時があったから今がある」、「あの時の苦労があってこそ、今できることがある」、結局人生に無駄なことはないと言う事です。困難の最中にある人にこんな事を言っても、「勝手なこと言って」と叱られるのがオチですが、それでも私は言わずにはいられません。先のことを悩むより、目の前のことを力の限りやり抜くこと。今、この一瞬を無駄にすることなく生きる、それで大丈夫だと。

 自然災害に翻弄されて人だけでなく、まもなく始まる入学試験で辛苦をなめる事になる人、仕事や勉強が思うように行かず悩める人達、「自分だけがなんでこんな目にあうのか?」と悩んでいても何も解決しません。目の前の事に集中して、ひたすら努力しましょう。きっと道は開けます。私は充実した人生を切り開くためのツールは「努力」だと信じています。

 実は先日、歯科医になって初めて病気で仕事を休みました。突然強烈なめまいに襲われベットから起き上がれず、3日間ベットで上を向いたまま過ごしました。初日二日目はいずれ回復すると高を括っていましたが、3日目の朝に立ち上がれなかった時にはこのままずっと起き上がれないのではと、大きな不安に駆られました。ベットの上でひたすら天井を見つめる中で、頭の中に浮かんで来るのは何のために自分は生きているか?もうこのままこの世でのお役は御免になるとか?不安になると割ることばかりが頭に浮かんできていました。それで何か出来る事をしなくてはと思い、何度も耳石体操をくり返していたところ、何とか目眩が収まり職場復帰を果たせ、正しく「明けない夜はない」を年始めから実感する事になりました。

 私が休んでいる間も、スタッフが患者さんを調整し、妻が診療を代わってくれて、そして無理な予約の変更に快く患者さんに協力して貰えて、大きなトラブルなく診療を継続できました。助けを求めればそれに応えてくれる人の助けのありがたさを実感し、感謝の気持ちで一杯です。

 私も一般的には定年を迎え、悠々自適の生活を送る歳になりましたが、幸か不幸か定年のない開業医ですから、命の限り働き続けられます。寝込んだことで先のことを考えると不安も増してしまいましたが、今まで皆さんから助けて今日まで暮らしてこられた恩返しのためにも、今後も目の前の事に集中して、今この一瞬を大切に生きていきたいと思っています。

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