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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

新年明けましておめでとうございます。院長コラム

2023/01/01 お知らせ

新年あけましておめでとうございます。

 昨年末に発表された今年の漢字は「戦」でしたが、私の思う昨年の漢字は「驚」でした。

 昨年2月24日に突然ロシアがウクライナに侵攻して始まったウクライナ戦争、21世紀の現代にまさか戦車や戦闘機、ミサイルが平和な町を破壊し尽くす戦争が勃発するとは本当に驚きました。25年前亡くなったシベリア抑留だった父が「ロシア人だけは信じたらダメだ」と常々言っていましたが、父の言っていたことが正しかった事がはからずも証明される結果となってしまいました。ロシアという国の国民性は70年以上経ち、経済的にも豊かな国になっても変わらないという事にも驚きました。
 
 そしてそんな戦犯とも言えるプーチンに騙され27回も会談を重ねたあげくに何も得られなかったばかりか、ファーストネームで呼び合う仲とまで言っていたわりには、プーチンに直接今回の開戦について一言の苦言を呈することが出来なかった故安倍首相にも呆れ、驚きました。欧米の指導者はプーチンと会談し、戦争の中止を説得しているのにも関わらず日本の首相や元首相等の指導者、政治家の世界に対する影響力のなさにも驚きました。

 年半ばの7月の安倍元首相狙撃事件。平和な日本で手製とは言え銃によって政治家が狙撃され死亡する事件の発生は大きな驚きでした。そして明らかになった旧統一教会と安倍元首相を初めとする自民党政治家との癒着も驚きでした。統一教会が戦後から数十年に亘り自民党に食い込み、自民党を日本の政治を陰で操っていたとも言える構図に驚かずにはいられません。昨年の衆議院選挙、そして今年の参議院選挙にも勝利し、自民党の支持基盤は盤石と思われていましたが、実は自民党議員の選挙運動の多くが宗教団体の協力なくして成り立たない状態とは驚くばかりです。

 政府与党の一員である公明党も創価学会という宗教団体を母体としていますから、結局自民党政権は、宗教団体におんぶに抱っこで成り立っている宗教傀儡政権と見ることもできます。安倍元首相襲撃事件は本当に忌まわしい事件でしたが、一方で日本の政治が宗教団体の影響下にある事を白日の下にさらすと言う意味では、日本の将来にとって意味のある事だったと捉えることもできます。

 そして最後の驚きは私の仕事、医療に関する事です。政府は行政手続きのデジタル化の一環としてマイナンバーカードの保険証利用、いわゆるマイナ保険証が2023年3月末医療機関の窓口で利用できる様にすることが昨年8月に医療機関に対して義務化されました。樋口矯正歯科では2021年2月にマイナ保険証認証のために器機の配布申し込みを行い、その後設置工事等も行政の指導に従い迅速に進めて来ましたが、政府の義務化方針が出た時点では工事業者からの連絡も無い状態で、いつになったら器機の設置接続が行われるのか分からない状態でした。義務化以降、設置に向けた業者の作業スピードが上がり、当初の申し込みから実に1年8ヶ月もの歳月経て、やっと昨年11月15日からマイナ保険証による資格確認が行える様になりました。

 そして、そこからが驚きの始まりでした。マイナ保険証を持参される患者さんはほとんどいませんでいたが、従来の保険証の情報からで保険証の変更がないか、保険証が無効になっていないか等の確認が行えるのですが、これで大きな問題が発覚したのです。勤務先変更等で保険証が変わり新しい保険証を持参された患者さんの資格確認を行ったところ、以前の保険用の情報が表示され、新しい(正しい)保険証情報が表示されないのです。それも数ヶ月前に変更になっている保険証です。つまり、保険者(社会保険事務所や市役所の国民保険課等)の情報更新が逐次行われていない事が分かったのです。

 そして極めつけは、厚生労働省の公務員共済の保険証を持参された患者さんの資格確認を行ったところ「情報登録無し」と表示されたことです。それもお二人!義務化を推し進めている等の厚労省の共済組合が組合員の情報を登録していないという前代未聞の現状が明らかになったわけです。この状況で河野デジタル担当相が述べた様に保険証を廃止したら、厚労省のお役人は、病院窓口で無保険者とされ診療を拒否されるという笑うに笑えない事態になってしまいます。つまりは、保険証を無くすことは同定出来ない事でしょう。

 何時もながら行政のやることには驚かされますが、巨額の予算を費やし、医療機関に大きな負担をしいたにも関わらず、国民のほとんどは従来通り保険証を使い続けることになり、無用の長物となるのがマイナ保険証の驚きの末路です。

 どの驚きも根本は同じです。国を動かす指導的立場にいる政治家や官僚は指導者は、一般の国民、庶民のことなど真剣に考えておらず、自己利益の追求と自己の業績、レガシー造りのに勤しみ、そのしわ寄せが国民に重くのしかかると言う構図です。以前よく日本のことを経済一流、政治は三流と言われていましたが、三流の政治家を選んでしまったのは、国民ですから、実は国民の政治レベルが三流という事かも知れません。今年は統一地方選挙の年です。次の選挙で一人でも多くの国民が、昨年の驚きを忘れず政治も一流と言える様に吟味に吟味を重ねた上で投票の権利を行使する事を願っています。

 さて2023年の年頭に当たり、樋口矯正歯科クリニックの2022年の総括を報告させて頂きたいと思います。昨年は385名の新しい患者さんに受診していただくことができ、2022年末までの総新患数は14,855名となりました
(下部 関連ファイル>年度別新患者数実績(1995~2022年)参照) 。

 一時よりも12歳未満の患者さんが増えている傾向になりますが、その原因は小児歯科で矯正治療を勧められた患者さんがセカンドオピニオンのために受診される患者さんの増加です。多くの場合、歯が並ぶスペ-スが足りないから早期に矯正装置で歯列弓を拡大する必要があると説明を受けているようですが、矯正装置を使わなくても子供は成長して大きくなりますから、慌てる必要は無いと私は説明しています。虫歯がなくなって、虫歯の治療が少なくなってしまった小児歯科による強引な早期の矯正治療への誘導、勧誘が小児の患者さんをふやしてくれている訳ですが、経過を観察するだけで自然と正常な歯並びになる患者さんも多く、実際に治療を開始する小児の患者さんは少数です。

 これに対して、骨格的異常を改善するため外科的矯正治療が必要と診断した患者数は着実に増加しています。確かな原因は不明ですが、下顎が小さい下顎後退症の患者さんが劇的の増加しているところを見ると、医療の発達で下顎骨と関係の深い呼吸や嚥下による乳幼児の死亡率の低下と関連があるかも知れないと私は感じています。

 そして、この一年間に顎変形症(手術を必要とするような著しい顎の骨の大きさの不調和がある症例)で外科的矯正手術を施行した患者さんは過去最高の64名で、累計727名となりました。

 樋口矯正歯科クリニックは、美しさを求める「美容矯正」とは一線を画し、単に歯並びと言う形態を改善するのではなく、「食べる」、「飲み込む」、「息をする」と言う口の機能の改善、維持向上による生きる力の増進を目指す「医療矯正」の道を究めていきます。

 本年もクリニックの願いである"患者さんのことを家族と思い、皆様の健康の維持増進に貢献する"の気持ちを大切にスタッフ一同と地道に努力していくつもりです。

 本年も宜しくお願い致します。

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