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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

グーグルの罠院長コラム

2018/12/02 現代社会

今年も残り一月となりました。現在までのクリニックの新患数は昨年に比べると約10%の少ない状況になってしまいました。中国、韓国そして東南アジアからの旅行者の増加で天神や博多駅が大賑わい、当然景気も良いはずなのに患者さんが減ってしまったのです。その主たる原因は、インターネットでの検索結果です。 8月初めからグーグルやヤフーで検索した時にクリニックのホームページが表示される順位が大幅に下がり、その内に検索しても全く表示させないという事態になってしまいました。

 クリニックを受診される患者さんは、以前は一般歯科の紹介がほとんどでしたが、今ではホームページを見て受診される方が80%位ですから、検索した時にホームページが表示されたないと言う事は、看板がないも同然です。いやそれよりもひどく、社会から抹殺されてしまったのも同然、と言う位大変な事です。

 幸い患者さんからの紹介やブログ等のおかげで、新患数がゼロになる事はありませんでしたが、甚大な影響を受けました。早速クリニックのホームページを管理して頂いているWeb管理業者さんを相談し対策を講じることにしました。Web管理業者さんによれば、グーグルの検索アルゴリズム(検索結果を表示させるルール)の大幅な変更で、クリニックだけでなく矯正歯科医院のホームページを検索した時の表示順位が大幅に入れ替わっているとのことでした。その後、ホームページの大幅な変更をして、2か月後位には何とか検索結果の上位に表示されるようになりましたが、対策の為に時間と費用を費やすことになりました。

 対策の効果が出て検索結果に表示されるようになるまで、検索結果の広告部分にクリニックのホームページか記載されるようにグーグルやヤフーに広告記載の依頼をいました。その広告は検索結果の閲覧者が広告をクリックしてホームページを見る度事に広告料を支払うと言う契約で、1回あたりの広告料はオークションのような入札で決まります。上位に表示させたければ、他の人より高額な広告料を支払う必要がありますから、今回の騒動で矯正歯科を検索する広告料は高騰し、以前なら1クリックあたり高くても数百円だったのが、現在は8,000円を超えている様です。

 私の所は月間のグーグルへの広告料の月間の上限を設定していたのですが、ホームページの再構築完了するまでの2ヶ月間、はこの上限まで広告料を支払うことになってしまっていました。そしてその時、頭に浮かんだことは検索アルゴリズムの変更は、検索結果をより正確にするためとグーグルは言っていますが、実はホームページを使って集客している企業を混乱させ、広告料の増収を図る為に仕組んだグーグルの罠だったのではないかという事です。

 これが真実なら、まんまとグーグルの罠にはまってしまって悔しい限りですが本当のところは分かりません。確かなことはグーグルがアルゴリズの変更で莫大な収益を上げた、嫌現在もあげ続けているという事です。

 グーグルの影響力と言えば、最近驚いたことがいくつかありました。先日、学会参加の為にアリゾナに行きましたが、その航空券のチケットは大阪の旅行会社にメールでやり取りして購入しました。出発当日、朝自分の携帯電話を見ると今日の予定が表示され搭乗予定の飛行機のフライト情報が便名、出発時間からゲートまでが表示されていました。グーグルカレンダーもクリニックの休診日の管理の為に使っていますが、旅行に関する情報を入力したことはありませんでしたから驚きました。

 ホテルもネットで予約しましたが、グーグルカレンダーにホテルの情報を登録もしていないのに今日の宿泊は○○ホテル、住所と電話番号までが携帯電話に表示されました。多分、メールの内容をグーグルが収集し、私のグーグルカレンダーに送ったのでしょう。私はメールのやり取りにGメール、携帯電話もアンドロイドで、グーグルを積極的に使っていますから、知らない内にごどんどん私の個人情報、行動をグーグルに収集されてしまったいるのです。

 これには続きがあり学会中にアリゾナ州の田舎町ツーソンの地元の人しか行かないようなステーキハウスで夕食を食べて、ふと携帯電話を見ると○○ステーキハウスはあなたが4年前に訪れた場所ですと表示されていました。確かに前回ツーソンに来た時にも安くて、おいしいステーキハウスに来ていましたが、それがグーグルの記録に残っているのには、またまた驚かされました。

 確かに一々予定表を見たりする必要も無く、何もしないでも飛行機に出発時刻が分かり、ホテルの場所も分かったり、以前行った気に入ったレストランの名前を覚えていなくて良かったりはしますが、その反面グーグルという見張り番が自分に着いている様な空恐ろしさを感じました。これが監視社会の一面でしょう。

 中国やシンガポールでは町中に監視カメラが配置され、顔認証でいつ誰が何をしたかを国家が把握し、国民を国家が支配しコントロールすると言う、監視社会を実現しようとしています。 これに対して、欧米諸国は個人の自由な発言、活動を制限しない民主主義を維持する為に国家による個人情報の収集には反対する立場です。

 ですから、欧米諸国や日本では国家による国民の情報収集には国民も敏感で国が国民を管理するという様なことにはならないでしょう。しかし、今回のクリニックのホームページ騒動から、グーグルのような巨大情報企業が個人情報を収集することで企業による国民の管理、コントロールがひっそりと行われるようになるのではないかと私は危惧する様になりました。

 ネット社会を生きる現代人は、便利さと引き換えに失う物があること肝に銘じておく必要があると思います。

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