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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

矯正料金に込めた思い院長コラム

2018/02/02 医療・健康

ご自分やお子さんが矯正治療を受ける必要があると分かった時、治療の内容と共に気になるが矯正料金のことでしょう。国民皆保険制度の整った日本では、ほとんどの病気には健康保険が適応されるので病院に行くのに料金の違いを考えることはありませんが、矯正治療には健康保険が適応されませんから、料金が気になるのは当然です。ネット検索で矯正歯科を探して料金を見ると、これまた千差万別で一層どこで治療を受けたら良いのか分からなくなりそうです。

 病気の治療費なので標準的な料金があった方が良いとも思えそうですが、以前に日本臨床矯正歯科医会と言う矯正歯科開業医の団体が標準矯正料金を検討したところ、公正取引委員会から価格協定の疑いがあるとの指摘を受けたことがあり、結局矯正料金は歯科医師の自由裁量に任されています。

 ですから、例えば町の大衆的な中華料理店で500円程度の酢豚が、ホテルの中華レストランなら数千円,同じ酢豚と言っても値段も味もそれぞれ違っています。矯正治療もそれと同じなのです。しかし酢豚の値段の違いをおかしいと思う人はいませんが、矯正料金が大きく違うことを疑問に思う患者さんは多いことでしょう。

 そして、ホテルの値段が高い酢豚が大衆的な中華料理よりも必ずおいしいかと言えばそれは、好みの違いもあり一概には言えません。これまた同じように、矯正治療にも言えることで料金が高い矯正歯科で治療を受けた方が治療結果もよくなるとは言えません。中華料理の値段と美味しさとの間には食材の違いもあり多少の相関があるかもしれあせんが、矯正治療の料金と治療結果には全くと言っていいほど相関はないと思います。

 それでは中華料理の値段や矯正料金の違いはどこから来るのでしょうか?私はその違いの原因は経営者の料理屋治療に対する考え方だと思います。最高の食材で最高の雰囲気で高い値段でもそれを支払える選ばれた人に食べてもらえればよいと思うのがホテルの酢豚。それに対して最高級の食材でなくても技術と手間でおいしい酢豚を作り、リーズナブルな値段でできるだけ多くの人に食べてもらいたいと言うのが大衆中華。どちらもおいしい料理を目指すのは同じなのかもしれませんが、方向性が違います。これが経営者の考え、ポリシーの違いでしょう。

 矯正治療の料金も同じように経営者、つまり矯正歯科医の考え、ポリシーが表れていると思っています。歯並びが奇麗になると思っている矯正歯科医は、歯並びが奇麗になりたいと思いそして高額なら料金が負担できる、ある意味選ばれた患者さんを治療すればよいと考えているのではないでしょうか?つまりは美容外科と同じような考えです。

 これに対して私は常々歯並びは奇麗になるのではなく正常になると言っていますから、歯並びが悪いと言う事は異常であり病気であると考えています。病気であるなら選ばれた人でなく、普通の人が治療を受けられなくては医療とは言えないと考え、樋口矯正歯科クリニックの矯正料金を可能な限りリーズナブルにさせて頂いています。そしてこれは医療ですから、料金が安からと言っても治療結果は最高でなくてはいけません。そのために樋口矯正歯科クリニックではスタッフ全員が技術を磨き、器具や材料を選びに選んで無駄を省き効率化を追求しています。

 また、価格の高い安いに加えて、その支払いの方法についても経営者の考えが表れています。それを強く感じたのは、今年の成人式当日に突然営業を中止した振り袖の販売・レンタル業者「はれのひ」の事件です。振り袖の販売、レンタルどちらにしても、品物受け取った時点で、あるいは品物を借りた時点で料金を支払うのが普通でしょう。しかし、報道を見ていると被害者の方々のほとんどは、半年、一年前の契約時点で料金を全額支払ってしまっているようでした。契約 時点で支払えばいくら安くするとか、何かをサービスするとか、甘い言葉で何よりも先に代金を取ろうとする業者の巧妙な手口があるのでしょうが、ちょっと冷静に考えればおかしな話です。まともな商売であれば、レンタルなら契約の時点で何か支払うとしてもデポジット(保証金)まで、振り袖を作ってもらう場合には反物の代金を支払うぐらいが普通でしょう。

 品物も受け取っていない、サービスも受けていないのに料金を支払えて言われれば、普通は怪しい業者ではと疑うのではないでしょう?晴れ着を扱う業界ではこの料金前払いも珍しいことではないらしいですから、多くの人が和装の値段に不信感を深め、その結果が和装装業の衰退に繋がってしまっているのではないでしょうか?

 そして矯正歯科業界です。矯正歯科の料金も何十万円と言う料金を治療開始時に一括払いするとしているところがほとんどです。分割支払いと言っても金融業者とローン契約をさせるもので歯科医院側は一括して治療開始時に矯正治療費を受け取っています。しかし、先ほどの例のように治療を受ける前治療費から、治療費の全額を支払うことが果たしてまっとうな商売と言えるでしょうか?

 料金とは、そもそも品物やサービスの対価ですから、必要な経費に対して支払いを行うのが普通です。一般歯科なら、入れ歯を作る、インプラントをするなどの治療も短期間で治療が完了しますから、一括支払いやローンを組むのもおかしくありませんが、矯正治療は、数年の治療期間がかかるのが普通ですから、その治療の進行に合わせて料金を支払うのが一番妥当と思います。例えばビルを建てるのに数年間がかかるのに着工時にすべての代金を支払うことはありません。通常は、着工時に着手金、そして工事の進行に合わせて中間金、そして完了時に残りの代金を支払うのと同じです。それなのに矯正歯科医院の中にも、2週間以内に一括払い20%引きとかの甘言で支払いを誘う「はれのひ」まがいの医院が存在するのも事実です。

 そこで樋口矯正歯科では矯正治療を行っていくに従って必要となる経費を治療費と払って頂くのが合理的である考え、矯正料金の支払いは分割支払いを基本としています。単なる分割支払いですから当然金利も必要ありませんし、一括で先払いしても割引もありません。

 矯正歯科の業界では一括支払いが一般的と言っても、それは業界の常識であって一般社会で通じるとは私には思えません。業界の常識などにはとらわれず、樋口矯正歯科クリニックは矯正料金にも矯正治療に対するポリシー、思いを込めて矯正治療を行っています。

 樋口矯正歯科クリニックの矯正歯科への思いに共感して頂ける患者さんが一人でも多く受診して頂ける事を願って、スタッフ一同今後も一層努力していくつもりです。

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