2018年 新年のご挨拶院長コラム
2018/01/01 ご挨拶
メディアで報じられる昨年の10大ニュースは、14歳棋士、藤井四段の29連勝の新記録とか桐生祥秀選手の日本人初の9秒台、天皇退位特例法の成立など例年に比べると悲惨なニュースは少なく比較的平和な1年だったのかも知れません。しかし九州では昨年の熊本地震に続き九州北部豪雨で死者、不明41人の大災害がありましたから、福岡で暮らす私たちにとっては平穏な年だったとはとても言えません。また、朝鮮半島に近い福岡の住民としては、北朝鮮の度重なるミサイルの発射や核実験でアメリカと北朝鮮の緊張の高まりが極限に達しているのも大いに気がかりです。
北朝鮮問題にも関係しますが政治に関しては、やはり安倍晋三首相のやりたい放題が何と言っても気にかかります。「森友」「加計」問題などで内閣支持率急落したにも関わらず、民進党の前原代表の判断ミスから秋の衆議院選挙で自民党が大勝し、衆参両院で絶対多数を確保しました。その後の国会でも「丁寧な説明」は何処へやらで説明責任を果たさず「森友」「加計」の疑問は晴ないままですが、それでも加計かけ学園の獣医学部の新設は認可される始末です。この勢いに乗って安倍首相は今年、念願の憲法改正へ突き進んでいくのでしょうか?安倍首相が考える「普通の国」が、軍隊を持ち、戦争ができる国でないことを願いたいところですが、首相の発言を聞いているとアメリカ軍が行く所どこへでも自衛隊を派遣してしまいそうで心配です。
さて、私が昨年感じた社会の変化は、やはり景気が良くなっていると言う事です。ニュースではバブル期を越える人手不足、そして株価の上昇と景気が良くなっている指標がいくつも伝えていますが、その反面、賃金の上昇が少ないために庶民は景気が良くなっていることを実感していないとも報道しています。しかし、いつも見ている天神地下街はウィークデイでも真っ直ぐある事がままならない位の人の多さで毎日大賑わいです。そして天神地下街に行って周りを見回せば、ケリーケースを引っ張ったアジアからの観光客が目に入らないことはないくらいですから、インバウンド消費を景気を引っ張り上げているのを実感させられます。
それの伴い若い人達の仕事に対する感覚も大きく変化してきているようです。4~5年前には女子大生の就職率が5割を割り込み、仕事に就く、仕事を得ることが大変だったのが嘘のようで、就職できるのは当たり前、仕事があるのは当たり前で、就職の悩みを持つ若者がいなくなりました。その為大学4年生の年末になり就職が決まっていなくても、必ず就職先はあるのと安心感から全く動じる様子は見られません。
また、仕事に就いている若者に関してもいつでも仕事があると言う安心感から、自分に合わないと思えば以前では考えられないくらい気軽に仕事を辞める決断をしているようです。これに対しては批判的な意見もあるようですが、仕事はいつでもある、生活のの心配はないと言う安心感が、若者を人生のチャレンジに導いていると見ることもできます。人手不足と好景気で若者が自分の好きなこと、自分に向いている仕事を見つけるために転職するチャンス、新たな活動へのチャレンジがし易くなっているならば、これを契機に日本が再び活力ある成長の道を歩み始める可能性を私は感じます。
それと反面、好景気の負の側面も気になる様になってきました。株価の上昇はまだまだですが、バブル期の株価を思い出させるビットコインと言う名の新しい投資商品の激しい値動きやバブル期さながらの不動産投資の活況です。バブル崩壊から20年以上経ち80年代後半のバブル期に株式投資を始め、バブル崩壊で手痛い目似合った世代が現役から退き、今投資の主役としてビットコインに資金を投じているのは、バブル期を知らない20~30代の若者達です。80年代後半に株や不動産価格は上がるものと誰もが信じていたのと同じように、ビットコインは上がるものと思い込んでしまっていないかと不安を感じるのは私だけでしょうか?
先日テレビ番組で東京のマンションを一棟買いする不動産見学ツアーを紹介していましたが、普通の公務員、サラリーマンが数億円のマンションを銀行からの融資で買ってしまうのを見て大いに驚きました。ごく普通の去れリーマンが数億円の不動産投資をするのにも驚きますが、年収数百万円の人に数億円の融資をする銀行の姿勢にも驚きました。80年代のバブル期に銀行が無秩序な不動産融資を行い、その後の不動産バブルの崩壊で不良債権を抱え込み、破綻した銀行も数知れずと言う事実を忘れてしまったのでしょうか?銀行員もバブル崩壊で苦労した行員は当に退職し、バブルやバブルの崩壊を知らない行員ばかりになって同じ過ちを犯しているのでしょうか?
残念でなりませんが「歴史は繰り返す」を避けることはできないのでしょうか?北朝鮮との戦争勃発の危機も経済バブル発生も「歴史は繰り返す」ではなく、「歴史に学ぶ」の姿勢が今年は一層重要になると思います。
さて2018年の年頭に当たり、樋口矯正歯科クリニックの2017年の総括を報告させて頂きたいと思います。
昨年は1970年の開院以来最高となる479名の新しい患者さんに受診していただくことができました。これで2017年末までの総新患数は12,893名となりました(グラフ参照)。昨年は例年になく福岡市内に多くの矯正歯科医院の開業が相次いだにもか関わらず、47年の歴史の中で最高の新患数を記録した事は大きな驚きでした。これは、前述の好景気による20代の若者達が安定的に仕事に就ける、安定した収入が見込めるという気持ちの余裕が生まれたことで、矯正治療を受ける決断をする様になった事が原因ではないかと思っています。実際に統計からも見て20代の患者さんの数が増えていますし、診療に当たっている私も自分自身で治療費を負担する若い患者さんの増加を実感していました。
また、この一年間に顎変形症(手術を必要とするような著しい顎の骨の大きさの不調和がある症例)で外科的矯正手術を施行した患者さんはこれも過去最高の37名となり、開院以来の総数が485名となりました。しかし外科的要請治療については、まだまだ課題がある事を知らされました。昨年秋に韓国の美容外科で外科的矯正手術を受け、手術後に矯正治療を希望して受診された患者さんの話から、想像以上に多くの患者さんが韓国で外科的矯正手術を受けている事を知ることになりました。韓国には日本人をターゲットとした美容外科が数多く存在し、海外でリスクの高い外科的矯正治療を受ける患者さんが多くいる事に驚きました。そして顎や顔の変形を伴う顎変形症は歯科の治療分野であり、国内でより安全に手術を受けられ、おまけに健康保険が適応される疾患である事を積極的に社会に周知する事が私たち矯正歯科医、口腔外科医の使命であると強く思いました。
樋口矯正歯科クリニックは単に歯並びと言う形態を改善するのではなく、「食べる」、「飲み込む」、「息をする」と言う口の機能の改善、維持向上を目指します。
本年もクリニックの願いである"患者さんのことを家族と思い、皆様の健康の維持増進に貢献する"の気持ちを大切にスタッフ一同と地道に努力していくつもりです。
本年も宜しくお願い致します。
北朝鮮問題にも関係しますが政治に関しては、やはり安倍晋三首相のやりたい放題が何と言っても気にかかります。「森友」「加計」問題などで内閣支持率急落したにも関わらず、民進党の前原代表の判断ミスから秋の衆議院選挙で自民党が大勝し、衆参両院で絶対多数を確保しました。その後の国会でも「丁寧な説明」は何処へやらで説明責任を果たさず「森友」「加計」の疑問は晴ないままですが、それでも加計かけ学園の獣医学部の新設は認可される始末です。この勢いに乗って安倍首相は今年、念願の憲法改正へ突き進んでいくのでしょうか?安倍首相が考える「普通の国」が、軍隊を持ち、戦争ができる国でないことを願いたいところですが、首相の発言を聞いているとアメリカ軍が行く所どこへでも自衛隊を派遣してしまいそうで心配です。
さて、私が昨年感じた社会の変化は、やはり景気が良くなっていると言う事です。ニュースではバブル期を越える人手不足、そして株価の上昇と景気が良くなっている指標がいくつも伝えていますが、その反面、賃金の上昇が少ないために庶民は景気が良くなっていることを実感していないとも報道しています。しかし、いつも見ている天神地下街はウィークデイでも真っ直ぐある事がままならない位の人の多さで毎日大賑わいです。そして天神地下街に行って周りを見回せば、ケリーケースを引っ張ったアジアからの観光客が目に入らないことはないくらいですから、インバウンド消費を景気を引っ張り上げているのを実感させられます。
それの伴い若い人達の仕事に対する感覚も大きく変化してきているようです。4~5年前には女子大生の就職率が5割を割り込み、仕事に就く、仕事を得ることが大変だったのが嘘のようで、就職できるのは当たり前、仕事があるのは当たり前で、就職の悩みを持つ若者がいなくなりました。その為大学4年生の年末になり就職が決まっていなくても、必ず就職先はあるのと安心感から全く動じる様子は見られません。
また、仕事に就いている若者に関してもいつでも仕事があると言う安心感から、自分に合わないと思えば以前では考えられないくらい気軽に仕事を辞める決断をしているようです。これに対しては批判的な意見もあるようですが、仕事はいつでもある、生活のの心配はないと言う安心感が、若者を人生のチャレンジに導いていると見ることもできます。人手不足と好景気で若者が自分の好きなこと、自分に向いている仕事を見つけるために転職するチャンス、新たな活動へのチャレンジがし易くなっているならば、これを契機に日本が再び活力ある成長の道を歩み始める可能性を私は感じます。
それと反面、好景気の負の側面も気になる様になってきました。株価の上昇はまだまだですが、バブル期の株価を思い出させるビットコインと言う名の新しい投資商品の激しい値動きやバブル期さながらの不動産投資の活況です。バブル崩壊から20年以上経ち80年代後半のバブル期に株式投資を始め、バブル崩壊で手痛い目似合った世代が現役から退き、今投資の主役としてビットコインに資金を投じているのは、バブル期を知らない20~30代の若者達です。80年代後半に株や不動産価格は上がるものと誰もが信じていたのと同じように、ビットコインは上がるものと思い込んでしまっていないかと不安を感じるのは私だけでしょうか?
先日テレビ番組で東京のマンションを一棟買いする不動産見学ツアーを紹介していましたが、普通の公務員、サラリーマンが数億円のマンションを銀行からの融資で買ってしまうのを見て大いに驚きました。ごく普通の去れリーマンが数億円の不動産投資をするのにも驚きますが、年収数百万円の人に数億円の融資をする銀行の姿勢にも驚きました。80年代のバブル期に銀行が無秩序な不動産融資を行い、その後の不動産バブルの崩壊で不良債権を抱え込み、破綻した銀行も数知れずと言う事実を忘れてしまったのでしょうか?銀行員もバブル崩壊で苦労した行員は当に退職し、バブルやバブルの崩壊を知らない行員ばかりになって同じ過ちを犯しているのでしょうか?
残念でなりませんが「歴史は繰り返す」を避けることはできないのでしょうか?北朝鮮との戦争勃発の危機も経済バブル発生も「歴史は繰り返す」ではなく、「歴史に学ぶ」の姿勢が今年は一層重要になると思います。
さて2018年の年頭に当たり、樋口矯正歯科クリニックの2017年の総括を報告させて頂きたいと思います。
昨年は1970年の開院以来最高となる479名の新しい患者さんに受診していただくことができました。これで2017年末までの総新患数は12,893名となりました(グラフ参照)。昨年は例年になく福岡市内に多くの矯正歯科医院の開業が相次いだにもか関わらず、47年の歴史の中で最高の新患数を記録した事は大きな驚きでした。これは、前述の好景気による20代の若者達が安定的に仕事に就ける、安定した収入が見込めるという気持ちの余裕が生まれたことで、矯正治療を受ける決断をする様になった事が原因ではないかと思っています。実際に統計からも見て20代の患者さんの数が増えていますし、診療に当たっている私も自分自身で治療費を負担する若い患者さんの増加を実感していました。
また、この一年間に顎変形症(手術を必要とするような著しい顎の骨の大きさの不調和がある症例)で外科的矯正手術を施行した患者さんはこれも過去最高の37名となり、開院以来の総数が485名となりました。しかし外科的要請治療については、まだまだ課題がある事を知らされました。昨年秋に韓国の美容外科で外科的矯正手術を受け、手術後に矯正治療を希望して受診された患者さんの話から、想像以上に多くの患者さんが韓国で外科的矯正手術を受けている事を知ることになりました。韓国には日本人をターゲットとした美容外科が数多く存在し、海外でリスクの高い外科的矯正治療を受ける患者さんが多くいる事に驚きました。そして顎や顔の変形を伴う顎変形症は歯科の治療分野であり、国内でより安全に手術を受けられ、おまけに健康保険が適応される疾患である事を積極的に社会に周知する事が私たち矯正歯科医、口腔外科医の使命であると強く思いました。
樋口矯正歯科クリニックは単に歯並びと言う形態を改善するのではなく、「食べる」、「飲み込む」、「息をする」と言う口の機能の改善、維持向上を目指します。
本年もクリニックの願いである"患者さんのことを家族と思い、皆様の健康の維持増進に貢献する"の気持ちを大切にスタッフ一同と地道に努力していくつもりです。
本年も宜しくお願い致します。