自己責任 自助努力院長コラム
2015/07/05
6月終わりから1週間のお休みを頂いて院内旅行に出かけ、患者さんの皆様には大変ご迷惑をおかけしました。スタッフ一同で現実を忘れ、非日常を共に過ごすことで一段とチームワークが強まり、より一層充実した診療が行えるようになったと思います。
さて、私は移動の機中で「ぼくらの民主主義なんだぜ 」 (高橋源一郎著 )と「地方消滅 東京一極集中が招く人口急減」(増田寛也著)の2冊の本を読むことができました。どちらも飛行場の書店で平積みされていた中から何となく選んだだけで、深い理由があって読んだのではありません。
読んで分かった事ですが、「ぼくらの民主主義なんだぜ 」は朝日新聞に連載された「論壇時評」の新書化でした。言ってみればコラムの寄せ集めですから、様々な社会の問題について著者の考えを書いているのですが、高橋源一郎氏は元々小説家でですから、朝日新聞の連載にも関わらず、特にリベラルでも保守的でもある意味中道的、あるいは誰にでも受け入れやすい、あるいは当たり障りのない事が書かれていました。
もう一冊の「地方消滅」の著者増田寛也氏は建設省の官僚から岩手県知事を経て総務大臣を務めた根っからのお役人です。その為なの何となく上から目線で、一言でまとめると人口減による地方都市の消滅も行政の手腕、お役人の手腕次第と言う事です。人口減少対策に関して、人口減を食い止めている地方自治体の取り組みを紹介するのみで、著者自身の具体的な解決策はなく問題提起だけで終わっている、ちょっとばかり無責任な感じでした。
こうした社会問題に関する書籍が書店で平済みになっている、つまりよく読まれていると言う事は、社会の現状に問題意識を持っている人がある程度いると思うとちょっとホッとします。選挙の投票率もどんどん下がっている事からも分かるように、社会問題や政治に無関心な人々が増加していいると言われている中、それでも社会問題を扱った書籍が売れている日本はまだまだ、健全なのかもしません。
ニュースでギリシャのデフォルトがいよいよ迫り、ついにはEUが示した緊縮財政策を受け入れるかどうかの国民投票を実施することになったと伝えています。ギリシャの財政破綻の原因は無責任な政治家や官僚が国民を甘やかす、大衆迎合、ポピュリズム 政治で医療費や公共事業に税収を大幅に上回る税制支出を続けてきた結果です。この期に及んでもチプラス首相はEUがギリシャのEU脱退による混乱を恐れて、最終的にギリシャの債務を免除するという甘えた考えで緊縮財政を受け入れないように国民に訴える有様です。甘えた政治家に、甘えた国民、みんな現実の厳しさから目をそらし、誰かが助けてくれるだろうと考える、無責任な気持ちの結果が国家財政の破綻なのです。そして、そのデフォルトの壊滅的な打撃を受けるのも今まで甘えに甘えてきたギリシャ国民ですから、自業自得といえばそれまでで、今までのツケを一機に払う事になっただとも言えるでしょう。
ギリシャの国民が自分たちの社会の問題にどれだけ関心を持っていたのかはわかりませんが、国民の自覚ななさが国の不幸を招いたことは事実でしょう。振り返って日本の場合はどうでしょう?今回私が読んだような社会問題を提起するような本が売れているのですから、国民は自身の置かれた社会の問題の状況をよく把握し、自ら考え問題を解決するよう行動しているでしょうか?
政治家が、官僚が、国が何とかしてくれる、「任せておけばまあ大丈夫」と心のどこかでそう思っていませんか?政治家や官僚は、政策が失敗しても自分ちが犠牲になったり、被害をこうむったりすることはありません。犠牲になるのは常に一般の国民です。例えば集団的自衛権の問題にしても、自衛のためとはいえ戦力を行使すると決めるのは政治家ですが、命の危険を冒して実際に戦闘に行くのは自衛官です。安倍首相の祖父岸元首相はA級戦犯として裁かれましたが、政治家として戦争を遂行する決定にかかわっていましたが、当然実際に戦地に行くことはありませんから、命を落とすこともなく戦犯となったのです。
原発事故の問題にしても、原発を推進する政策を決めたのは国の行政や政治家ですが、福島第一原発のような事故が起これば甚大な被害をこうむるのは周辺住民です。政策を遂行した官僚や政治家には何の被害もなく、高みの見物です。
自分に実害がないのですから、政治家の判断に真剣さがないのも当然ですし、目先の利益に流されるもの仕方がないことかも知れません。だからこそ、実際の現場で損害を受ける※知れない国民がしっかりと考え判断し、行動する必要があるのです。
高齢者人口の増加で医療、介護など福祉に関する予算はうなぎ登りで、医療介護の質を落とすことなく医療費を抑制する事が大きな課題となっています。この事を医療を受ける側、医療費を使う側の私たち国民は理解し、行動しているでしょうか?先日目にした雑誌によると、何カ所もの医療機関を受診し多くの薬を処方され、飲み忘れや飲みきれないで無駄になった薬の費用が、おおよそ年間400億円とのことでした。過剰に処方する医療機関も問題ですが、1割負担で支払いも少ないからとそれを何も言わずに受け入れる患者さんにも問題があるはずです。結局得をするのは製薬会社ばかりで、そのつけを払うのは自分で考え、判断しなかった国民です。ギリシャと同じ、自業自得です。
様々な社会問題を政治のせいにして、政治家が悪い、ろくな政治家がいないと言うのは簡単ですが、その政治家を選んだのは自分対だと言う事を忘れてはいけません。ダメな政治家を作ったのは、実はダメな国民なのです。政治家の悪口を言うことは、実は自分の悪口を言っていることに他なりません。社会問題と言うと何となく大きな事で、一個人が、私がどうこうしたところでと思いがちですが、国民一人一人が問題意識餅、自ら判断し行動することでしか問題は解決できません。全ての基本は自己責任、自助努力です。
医療非抑制、原発問題、外交領土の問題、少子化対策等々、社会問題は様々ですが、国民一人一人が問題意識を持ち自己責任、自助努力を追求する事でしか問題は解決できません。機内での暇つぶしにと何気なく買った本でしたが、改めて「自己責任、自助努力」の重要さを再確認する良い機会になりました。インターネットの情報ばかりでなく、たまには読書も良いですね。
さて、私は移動の機中で「ぼくらの民主主義なんだぜ 」 (高橋源一郎著 )と「地方消滅 東京一極集中が招く人口急減」(増田寛也著)の2冊の本を読むことができました。どちらも飛行場の書店で平積みされていた中から何となく選んだだけで、深い理由があって読んだのではありません。
読んで分かった事ですが、「ぼくらの民主主義なんだぜ 」は朝日新聞に連載された「論壇時評」の新書化でした。言ってみればコラムの寄せ集めですから、様々な社会の問題について著者の考えを書いているのですが、高橋源一郎氏は元々小説家でですから、朝日新聞の連載にも関わらず、特にリベラルでも保守的でもある意味中道的、あるいは誰にでも受け入れやすい、あるいは当たり障りのない事が書かれていました。
もう一冊の「地方消滅」の著者増田寛也氏は建設省の官僚から岩手県知事を経て総務大臣を務めた根っからのお役人です。その為なの何となく上から目線で、一言でまとめると人口減による地方都市の消滅も行政の手腕、お役人の手腕次第と言う事です。人口減少対策に関して、人口減を食い止めている地方自治体の取り組みを紹介するのみで、著者自身の具体的な解決策はなく問題提起だけで終わっている、ちょっとばかり無責任な感じでした。
こうした社会問題に関する書籍が書店で平済みになっている、つまりよく読まれていると言う事は、社会の現状に問題意識を持っている人がある程度いると思うとちょっとホッとします。選挙の投票率もどんどん下がっている事からも分かるように、社会問題や政治に無関心な人々が増加していいると言われている中、それでも社会問題を扱った書籍が売れている日本はまだまだ、健全なのかもしません。
ニュースでギリシャのデフォルトがいよいよ迫り、ついにはEUが示した緊縮財政策を受け入れるかどうかの国民投票を実施することになったと伝えています。ギリシャの財政破綻の原因は無責任な政治家や官僚が国民を甘やかす、大衆迎合、ポピュリズム 政治で医療費や公共事業に税収を大幅に上回る税制支出を続けてきた結果です。この期に及んでもチプラス首相はEUがギリシャのEU脱退による混乱を恐れて、最終的にギリシャの債務を免除するという甘えた考えで緊縮財政を受け入れないように国民に訴える有様です。甘えた政治家に、甘えた国民、みんな現実の厳しさから目をそらし、誰かが助けてくれるだろうと考える、無責任な気持ちの結果が国家財政の破綻なのです。そして、そのデフォルトの壊滅的な打撃を受けるのも今まで甘えに甘えてきたギリシャ国民ですから、自業自得といえばそれまでで、今までのツケを一機に払う事になっただとも言えるでしょう。
ギリシャの国民が自分たちの社会の問題にどれだけ関心を持っていたのかはわかりませんが、国民の自覚ななさが国の不幸を招いたことは事実でしょう。振り返って日本の場合はどうでしょう?今回私が読んだような社会問題を提起するような本が売れているのですから、国民は自身の置かれた社会の問題の状況をよく把握し、自ら考え問題を解決するよう行動しているでしょうか?
政治家が、官僚が、国が何とかしてくれる、「任せておけばまあ大丈夫」と心のどこかでそう思っていませんか?政治家や官僚は、政策が失敗しても自分ちが犠牲になったり、被害をこうむったりすることはありません。犠牲になるのは常に一般の国民です。例えば集団的自衛権の問題にしても、自衛のためとはいえ戦力を行使すると決めるのは政治家ですが、命の危険を冒して実際に戦闘に行くのは自衛官です。安倍首相の祖父岸元首相はA級戦犯として裁かれましたが、政治家として戦争を遂行する決定にかかわっていましたが、当然実際に戦地に行くことはありませんから、命を落とすこともなく戦犯となったのです。
原発事故の問題にしても、原発を推進する政策を決めたのは国の行政や政治家ですが、福島第一原発のような事故が起これば甚大な被害をこうむるのは周辺住民です。政策を遂行した官僚や政治家には何の被害もなく、高みの見物です。
自分に実害がないのですから、政治家の判断に真剣さがないのも当然ですし、目先の利益に流されるもの仕方がないことかも知れません。だからこそ、実際の現場で損害を受ける※知れない国民がしっかりと考え判断し、行動する必要があるのです。
高齢者人口の増加で医療、介護など福祉に関する予算はうなぎ登りで、医療介護の質を落とすことなく医療費を抑制する事が大きな課題となっています。この事を医療を受ける側、医療費を使う側の私たち国民は理解し、行動しているでしょうか?先日目にした雑誌によると、何カ所もの医療機関を受診し多くの薬を処方され、飲み忘れや飲みきれないで無駄になった薬の費用が、おおよそ年間400億円とのことでした。過剰に処方する医療機関も問題ですが、1割負担で支払いも少ないからとそれを何も言わずに受け入れる患者さんにも問題があるはずです。結局得をするのは製薬会社ばかりで、そのつけを払うのは自分で考え、判断しなかった国民です。ギリシャと同じ、自業自得です。
様々な社会問題を政治のせいにして、政治家が悪い、ろくな政治家がいないと言うのは簡単ですが、その政治家を選んだのは自分対だと言う事を忘れてはいけません。ダメな政治家を作ったのは、実はダメな国民なのです。政治家の悪口を言うことは、実は自分の悪口を言っていることに他なりません。社会問題と言うと何となく大きな事で、一個人が、私がどうこうしたところでと思いがちですが、国民一人一人が問題意識餅、自ら判断し行動することでしか問題は解決できません。全ての基本は自己責任、自助努力です。
医療非抑制、原発問題、外交領土の問題、少子化対策等々、社会問題は様々ですが、国民一人一人が問題意識を持ち自己責任、自助努力を追求する事でしか問題は解決できません。機内での暇つぶしにと何気なく買った本でしたが、改めて「自己責任、自助努力」の重要さを再確認する良い機会になりました。インターネットの情報ばかりでなく、たまには読書も良いですね。