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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

矯正治療中の虫歯について院長コラム

2003/04/11 

 矯正治療中の虫歯の心配を多くの患者さんがされています。特にブラケットと言う一本一本の歯に取り付ける装置では、治療中ずっと装置をはずすことが出来ないのでそのままの状態で歯磨きをすることになるので特に心配です。装置の下や周りをきれいに磨くのには、時間も掛かりますしテクニックも必要です。私のクリニックでは、虫歯の原因となる細菌の培養検査や唾液の性質の検査等を行い、歯磨きの指導と共に殺菌剤の洗口、フッ素の塗布など患者さん一人一人に合った指導を行っています。また、ブラケットを装着している患者さんには、必ず来院ごとにワイヤーを外して歯磨きのチェックを行い歯垢を完全に除去してから治療を行っています。
 しかし、いくら指導し、診療室できれいにしても患者さん自身が歯磨きや虫歯予防の重要さを認識し協力してくれなければ、何の効果も上がりません。この患者さんを”その気にさせる”事が一番重要で、一番難しいことだといつも思っています。
 最近、非常にショックな事がありました。それは、キラキラしたブラケットの装置を外して治療が終わったばかりの中学校2年生の患者さんのお母様から大変なお叱りのお電話を頂いた事です。装置を外して歯並びが切れになったのは良いが、虫歯だらけになってしまいこんな事になる思っていなかったと言われました。私も治療中からその患者さんの歯磨きが非常に悪く虫歯が徐々に進行していることが分かっていましたから、治療の度ごとに本人とお母様に注意を促していました。そのお子さんは成績も優秀で中学生とは思えないくらいしっかりしていましたので、私も信頼し少々油断があったのかも知れませんが、きつく注意することはありませんでした。その結果が、歯の表面を広がる平滑面ウ蝕と言われる状態を作ってしまった訳です。
 近年、私のクリニックでは成人の患者さんが増加し、小中学生の患者さんは少数になってきています。成人の患者さんは、きちんと説明さえすれば自己管理がきちんと出来ますから、虫歯の心配はほとんどありません。そうした、管理が容易な成人の患者さんの増加が油断を呼んだのかも知れません。
 もう一度、原点に立ち返って虫歯の防止に患者さんと一緒に頑張っていこうと決意を新たにしました。

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