JR福知山線脱線事故に学ぶ院長コラム
2005/05/01
4月25日の朝、その日、休日だった私は、足の腫れを診てもらおうと訪れた皮膚科の待合室のテレビで、初めてそのニュースを知りました。その時は、映像を見ただけなので、列車の転覆が起こっていることしか分からず、家に帰ってテレビを見てその凄まじさに驚きました。その後、脱線事故のニュースがいろいろな角度から報じられています。その中に私の心に強く残ったのは、御遺族の方のインタビューを伝える、テレビニュースです。
その方は、60代くらいの男性の方で息子さんを亡くされておられました。多くの遺族の方が、その悲しみやJRに対する怒り、不審を述べられる中、その方は、自分を含めた社会や、人々の心のゆるみがこの事故を引き起こしたと強く訴えておられました。この御遺族のお話をお聞きして、その冷静さに尊敬の念を抱くと同時にその言葉の重みを強く受け取りました。
その後の報道で次々と明らかになる定時運行が至上主義とも言える JR西日本の経営姿勢。それは、列車事故は起こらない、大丈夫という心のゆるみから来る、本来最も重要であるべき安全運行を当然のこととして、いつか気づかぬうちに安全運行をないがしろにしてしまっていたと言えるのではないでしょうか?”軽視”とは違う、”心のゆるみ”。”軽視”とは、自分が意識して簡単に見ることでと思いますが、この場合は無意識の内に最も重要であるべき”安全”をうっかり忘れている、これが”心のゆるみ”だと思います。
私も診療をしている中で、本当に重要なのは、”確実”に治療する事が最も重要であるべきなのに、心のゆるみから”簡単に”、”早く”、”見えないで”等々に惑わされてしまっていないかと、自問自答しました。
私たちも、”軽視”とは違った意味で、当たり前と思っているけれど本当は最も重要なことを”心のゆるみから忘れることにないよう、もう一度再確認してみる必要があるように思いました。
最後に、犠牲者の方々のご冥福と負傷された方々のご回復を心からお祈りいたします。
その方は、60代くらいの男性の方で息子さんを亡くされておられました。多くの遺族の方が、その悲しみやJRに対する怒り、不審を述べられる中、その方は、自分を含めた社会や、人々の心のゆるみがこの事故を引き起こしたと強く訴えておられました。この御遺族のお話をお聞きして、その冷静さに尊敬の念を抱くと同時にその言葉の重みを強く受け取りました。
その後の報道で次々と明らかになる定時運行が至上主義とも言える JR西日本の経営姿勢。それは、列車事故は起こらない、大丈夫という心のゆるみから来る、本来最も重要であるべき安全運行を当然のこととして、いつか気づかぬうちに安全運行をないがしろにしてしまっていたと言えるのではないでしょうか?”軽視”とは違う、”心のゆるみ”。”軽視”とは、自分が意識して簡単に見ることでと思いますが、この場合は無意識の内に最も重要であるべき”安全”をうっかり忘れている、これが”心のゆるみ”だと思います。
私も診療をしている中で、本当に重要なのは、”確実”に治療する事が最も重要であるべきなのに、心のゆるみから”簡単に”、”早く”、”見えないで”等々に惑わされてしまっていないかと、自問自答しました。
私たちも、”軽視”とは違った意味で、当たり前と思っているけれど本当は最も重要なことを”心のゆるみから忘れることにないよう、もう一度再確認してみる必要があるように思いました。
最後に、犠牲者の方々のご冥福と負傷された方々のご回復を心からお祈りいたします。