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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

ビジョンが見えない菅新総理院長コラム

2020/10/02 政治・経済

安倍晋三さんが総理大臣を辞任し、安倍政権の官房長官だった菅義偉さんが総理大臣の座に就きました。前政権を支えた官房長官ですから、政権運営も前政権を踏襲するのが当然のように公言されています。つまり、新総理大臣は安倍政権は非の打ち所の無い素晴らしい政治を行ってきた、それを安倍前総理と二人三局で引っ張ってきた自分が総理になるのは当選と心の中で高笑いをしているのでしょう。

 コロナウィル対策の不手際から安倍政権末期に40%を切っていた支持率は、退陣表明で一気に25%あまり上昇し、新政権移行後も高い支持率を維持しています。安倍政権の政権運営に不信感が募っていた国民が、安倍首相の退陣で胸をなで下ろし、新政権に期待している証拠ですが、管新首相は国民が安倍元首相の政権運営にノーを突きつけたとが分かっていないとしか思えません。

 それでも自民党に手なずけれれたマスコミの多くは、新首相を「集団就職で秋田から出てえ来た叩き上げ」と言う、一般受けしそうなイメージを作りに一役買っています。菅首相は昭和23年生まれで偶然私の兄と同い年。兄が大学生だった頃わたしは小学生でしたが、その当時事を思い出して見ると、この「集団就職で秋田から出てきた叩き上げ」と言うイメージは誇張が酷すぎます。当時の集団就職は、地元に就職先がない東北や九州の農家の子供達が中学卒業と同時に工場の労働者として大都市に出てくることを指していました。高校卒業後に東京の段ボール工場に就職した管新首相は単なる都会に憧れて地方から出てきた若者の一人であって集団就職でも何でもありません。おまけに管首相は秋田有数のイチゴ農家、そして父親は町会議員を4期16年間もされていた地方の名詞の息子です。段ボール工場で働いた後に法政大学に進学したとのことですが、その授業料や生活費はどこから出たのか?叩き上げというなら、アルバイトでこれを全て賄っていたのか?いやそんなことはあり得ません。ここで私が思い出すのは兄のことです。それこそ私の家は裕福ではありませんでしたから、自宅通学でを条件に兄は大学に進学し、授業料以外の生活に必要なお金を稼ぐためにアルバイトに明け暮れていました。そうした事から分かるのは、東京で私立大学に通えた管首相は、叩き上げでも何でもなく、秋田の裕福な農家のお坊ちゃんだと言うことです。

 日本のエスタブリッシュメントの頂点に君臨する安倍元首相や麻生財務大臣に比べれば菅首相は庶民に近い暮らしをされてきたことでしょうし、大学もお坊ちゃん指数が高い安倍首相の成城大学や麻生大臣の学習院大学に比べれば、ぐっと庶民的な法政大学出身ですが、マスコミが作り上げた「叩き上げ」のイメージとはちょっと違っていると思います。

 政治家としてのキャリアは、衆議院議員の議員秘書から市議会議員、衆議院議員と着実に階段を上って来られてますが、その陰には豊富な政治資金があると報道されています。横浜市議時代に築いた横浜の中小企業を中心とした後援会組織がその源らしいですから、市議会議員時代に企業のためにせっせと働いた、つまり旧来の自民党政治、利益誘導政治がお得意と言うことの証が豊富な政治資金と言うことだと思います。表向きには携帯電話料金の値下げを訴えて、庶民の味方を演じていますが、自分の関係する観光業界へは、GoToキャンペーンでも明らかなように利益誘導を積極的に行っています。庶民の味方と言うよりは企業寄りの従来からの自民党の政治家だと言うことがよく分かります。

 菅首相は安倍前首相や麻生財務大臣のような国会議員の二世議員ではなりませんから、議員秘書や市会議員などの下積み経験を積んで首相の座にたどり着いたのですから、上司から与えられる仕事をこなす実務能力はポッと出の世襲議員に比べて遙かに高いのは確かだと思います。実務能力高かこそ安倍前首相の下で長い間官房長官として職務を全うできた訳ですが、それはナンバー2で指示された仕事をこなす能力があると言う証明にはなるかも知れませんが、日本をどこへ導くのか?と言う構想、ビジョンが必要とされる国のトップとしての能力があるのかどうかは大いに疑問です。

 ニュースによれば国民は菅首相の実務能力に期待しているようですが、今までのように上司の要求や有権者の要求に応えるだけが首相としての職務ではありません。所信表明演説を聴いてもデジタル庁の創設とか携帯電話料金の値下げとか、ある意味細かい実務内容を伝えるだけで、残念ながらそれによって日本をどんな国に導いていくのかのと言うビジョンはどこにもありませんでした。

 そしてもう一つ残念だったのは、いわゆるモリカケ問題(森友学園、加計学園の問題)について再調査を行わないと明言したことです。安倍前首相は自分の家族、友人の関係することでしたから、真実を追究して自分が不利になるのを恐れて、究明を避けていたと国民の誰もが感じていました。しかし菅首相が安倍内閣の一員だったとは言え、モリカケ問題は自分の利益と何の関係も無いのですから、民意を考えても真実を明らかにするべきでしたし、今後の政権運営に関しても真相を究明すべきだったと思います。

 菅首相は、官房長官時代と同じように官僚の人事権を使って意のままに官僚を動かして仕事をしていくと公言しています。民間企業でも社長の言うことを聞かない社員は左遷されるのも当然ですから、菅首相の言う通り人事権を行使して自分の考えを実現させることは組織運営として当然だと思います。しかし、モリカケ問題は実務を実行する官僚が上司、つまりは安倍首相の意向を忖度したことで起こった問題です。忖度する事が本当に有能が部下なのか?と言う事が大きな問題なのです。社長が構想した仕事でも実務を担当する部下が実際の現場で社長の構想通り仕事が出来ない時に、社長の望むことを忖度して、社長の判断を仰がず業務を遂行するのが良い社員か?と言う事です。実務担当者として意見を社長に述べ判断を仰いだ上で業務を進めていくのが、本当に有能な社員ではありませんか。

 森友学園の土地の値下げも、安倍夫人が登場する交渉記録の改ざんも、実は安倍首相はそれを望んでいたのかどうかも分かりません。官僚の忖度で事態はどんどん悪化して、心ある公務員の自殺まで引き起こしてしまったのです。その上、公文書の偽装で忖度の限りを尽くした理財局長の佐川宣寿を国税庁長官に昇進させてしまった安倍政権は、本当に有能な心ある公務員のやる気を削いでしまったはずです。 政権交代を機に自ら命を絶った近畿財務局職員・赤木俊夫さんの手記や遺書が新たに公になったのを理由に、モリカケ問題の真相を究明し、真に意欲ある公務員の士気を高めることが重要はずです。

 菅首相自らが言う『仕事する内閣』には、実務を担当する有能な官僚が欠かせないはずなのに、こんな事では今後も忖度が得意な官僚が跋扈する政権になる事は必至でしょから、今までと変わりなく日本の未来が心配でなりません。

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