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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

真実が知りたい院長コラム

2011/08/01 

 今日本国民の多くが思っていること、それは「真実が知りたい」と言うことではないでしょうか?

 福島第一原発の事故による放射能汚染に関して、国が定めた安全基準である年間被曝線量では安全は確保されないとの報道もあり、市民が自己防衛の為ガイガーカウンターで放射線量を測定していると言うニュースをよく目にします。しかし、国が定めた安全基準である年間20ミリシーベルトの値は、ICRP(国際放射線防護委員会)の基準では年間20~100ミリシーベルトとなっていますから、日本は最も厳しい基準を選択しているのです。また、最近大騒ぎしている「ホットスポット」と言われる局地的に放射線量が高いと言われる場所の放射線量が、実はラジウム温泉やあるいは石畳の多いイタリアのローマよりも低かったり、いったい何が真実なのかさっぱり分かりません。

 佐賀の玄海原発の再稼働についても海江田万里経済産業相が安全が確保されたとして再稼働を容認した後で、菅首相がストレステストの結果を見てから稼働を検討するとしたことに対して、国の方針に翻弄されたと菅内閣を批判していた玄海町の岸本英雄町長の親族が経営する地元ゼネコンが原発関連事業を多数受注していたことが発覚しました。そして極めつけは、九電の原発やらせメールでしょう。玄海原発再稼働に向けた佐賀県民への説明番組で、九州電力が原発賛成の「やらせメール」を出すよう指示していた問題で、当初九電への信頼が失われたと九電を非難しいた佐賀県の古川康知事(ストレステストの問題でも岸本町長と同じように菅首相を非難していました)が実は、九電にやらせメールを送らせる様な発言を九電の元副社長に伝えていたという前代未聞、嘘のような話です。

 このやらせメールをきっかけに過去の原発に関する周辺住民へのヒヤリングや説明会で原発の安全を確保するはずの安全保安院が、原発推進のために原発関連企業を使い社員を動員して賛成意見を述べさせていたことが発覚しました。これは、公平な立場で原発の安全を確かめる組織が結局なかった、経産省は原発の安全よりも電力会社の利益を優先した組織であることが示されたと言うことでしょう。

 海江田万里経済産業相もさぞや悔しい思いをしたことでしょう。脱原発や原発再稼働問題で菅首相と度々発言が食い違い内閣不一致と言われながらも、どちらかと言えば落ち目の菅首相が閣僚に根回し出来ていないと非難する報道が大半でした。7月21日の参院予算委員会で菅直人首相に恥をかかされ続けながら閣僚を続けてきた海江田経産相は、自らの左の手のひらに「忍」の文字を書いて独善的な首相の振る舞いに耐えているとアピールしていました。しかし、このやらせメール事件から如何に経産省の役人が自分たちの都合の良いように実績やデーターを作っているかが分かり、そんな役人に乗せられ経産省の利益の代弁者となっていたこと、恥ずかしいやら悔しいやら、今度は「恥」とでも手のひらに書くのでしょうか?

 原発の発電コストについても他の発電コストに比べて安い、安いと言われていましたが、原発事故をきっかけに核廃棄物の管理をほぼ永久に行わなければならない事が明らかになり、そのコストを入れれば原発の発電コストは実は無限大?真実は未だに分かりません。

 結局、原発推進か脱原発か、国民がどちらかを選択しようにも正しい情報が国民に伝えられていないので判断しようがない、それが現実ではないでしょうか?

 官僚や政治家は原発の利権に群がり、色々言いながらも国の予算を大きく取れる原発を推進したい。当然、電力会社も国からの補助金が多く、利益が見込める原発を推進したいに決まっています。原発利権のサークルができあがっていて、それを壊すのは至難の業です。残るは、マスコミの力で世論を、と言いたいところですが、そのマスコミも実は原発利権に取り込まれているとしか思えません。電力会社はテレビ番組のスパンサーになり、新聞に広告を出していますし、直接電力会社がスポンサーとならなくても原発関連企業(東芝や日立等々)が多額の広告宣伝費をマスコミに投じています。つまりテレビも新聞も原発関連企業と無縁ではない訳で、スポンサーの不利益になるような記事をバンバン書けるはずがありません。

 こんな利権まみれの日本の社会で、真実を知ることが出来るのでしょうか?中国の高速鉄道事故で中国共産党による報道規制で国民の知る権利が侵害されていると問題視されていますが、日本だって利権による報道規制で知る権利が侵害されていると思えなくもありません。

 そう考えると菅内閣や菅首相の低支持率も、実は利権により作り出された物と考えられない事もありません。市民運動出身で最も利権から遠いところにいる政治家ですから、政治家も官僚も菅首相に忠義を尽くしたところで利益を得ることができません。経済界にしても利権を餌に自分が利益を得られるように政策を誘導しようとしても思うようになりません。そこで広告宣伝費で牛耳るマスコミを使って、何とか首相の座から引きずり下ろそうと手を変え、品を変え総攻撃と考えられないこともありません。

 なんと言っても不思議なのは、ペテン師呼ばわりされている菅首相ですが、菅首相は自分の役割を果たした後、後進に譲るという当たり前のことを言ったに過ぎません。それを鳩山元首相やマスコミがすぐにでも辞任するかのように吹聴し、未だ辞任しない菅首相が大嘘つきのように報道されていることです。私から見れば1年前に首相を辞めたら、議員も辞めるとテレビカメラの前でハッキリ言っていたのに、今では議員を辞める気など全くない鳩山元首相の方がよっぽど大嘘つき。そして菅首相に辞任を迫る小沢元幹事長も菅首相と争った民主党代表選挙で自身の政治団体「陸山会」の疑惑について、国民に説明責任を果たすと再三言っておきながら、未だに何の説明もしない大嘘つき。常識的に考えればこんな大嘘つき政治家の発言なんて相手にされないのが普通と思うのですが、マスコミは二人の発言をこぞって取り上げ、この二人よりも菅首相の方が信用できないという論調です。げすの勘ぐりと言われるかも知れませんが、資金豊富な鳩山元首相、利権豊富な小沢元幹事長、それに比べて資金も利権もない菅首相は、マスコミにも利用価値がないと言う事なのでしょうか?

  政治家、官僚、経済界そしてマスコミまでも利権サークルに組み込まれてしまっているとしたら、何を信じていいのやら。利権にまみれる事のない心ある政治家、官僚、財界人、ジャーナリストが存在し、そして真実を伝えてくれる事を願うばかりです。

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