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院長コラムで樋口矯正歯科クリニックの院長を知ろう!河合悟が思うこと。

患者様?院長コラム

2003/06/25 

 6月20日の西日本新聞に文化庁が実施した「国語に関する世論調査」に関する記事が載っていました。その中に若者が怪しげな日本語を流行させているとあり、「千円からお預かりします」「コーヒーのほうおかわりよろしかったでしょうか」などコンビニやレストランで一度は耳にしたことがある言葉が紹介されていました。「~から」、「~のほう」「よろしかったでしょうか」はバイト語と呼ばれ、若者流の一種の丁寧語と分析する人もいる一方、調査の結果からは”耳障り”に感じる人も増えていると事でした。
現代の言葉の乱れについてのこの記事を読んだ時、私が最近常々気になっていたあの言葉「患者様」のことが頭の中に浮かびました。
 病院や、診療所で最近よく耳にするようになった「患者様」、この言葉に私は大変違和感を覚え、”耳障り”に感じます。医療もサービス業なのだからお金を払っていただく方を「患者さん」ではなく「患者様」、「~さん」ではなく「~様」と呼ぶのは当然だと医療機関向けの経営コンサルタントの先生方が盛んに吹聴し、昨今の医療機関の経営難と相まって徐々に「患者様」が広がっている様子です。
 しかし、私は医療は一般のサービス業とは少しサービスを受ける側とサービスを提供する側の関係が違うと思います。一般のサービス業の場合にはサービスを受ける側つまり顧客の欲求をできる限り受け入れる一方通行のサービスが、顧客の最高の利益になるわけですから、顧客側が絶対的な立場で「お客様」でよいのです。これを医療に当てはめるとどうなるでしょうか。顧客つまり患者さん(あえて患者さんとします)が医師に対して絶対的な立場だとすると、治療方針や治療方法の決定する時に医師が患者さんに遠慮して正しい決定ができないおそれがあるのではないでしょうか?また、医療の現場では、患者さんに対して厳しい指導が必要となる場合も時としてありますが、そんな時に医師が患者さんに対して遠慮があったのでは、本当に必要な指導ができないことになりかねないのではないでしょうか?これで顧客(患者さん)の最高の利益となるでしょうか?私は、医師と患者さんは対等な立場で話合いができてこそ信頼関係を築くことができ、最高の医療を提供することができるとると信じています。医師と患者さんが対等な立場で納得いくまで話し合い、お互いの意見を遠慮することなくぶつけ、その中から納得の上で治療方針や方法を決定していく。これこそが正しい医療の道だと思っています。対等な関係に「様」は必要ありません。
 病気は患者さんと医師が協力し合い始めて治るのです。医師の独りよがりも患者さんのわがままもどちらがあっても、最高の治療効果を上げることはできません。医師と患者さんが一緒になって病気に立ち向かってこそ病気に打ち勝つことができるのです。それには患者さんと医師の信頼関係が不可欠であり、両者の対等な関係こそが信頼関係を築く原点だと信じているからこそ、私はあえて「患者さん」と呼ばせていただきたいのです。

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