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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

”グランドゼロ”を訪れて院長コラム

2004/11/01 

 2001年9月11日のワールドトレードセンター(W.T.C.)のテロ以来初めてアメリカを訪れました。
 アメリカの変化に不安と興味を抱いての訪問でしたが、早速、入国審査では、両手人差し指の指紋の採取と顔面写真を撮影され、テロにおびえるアメリカの姿を目の前にしました。学会で訪れたサンアントニオでは、軍服姿の兵士が多いことに驚かされました。また、学会の参加者の中に軍服姿の基地で働く群の歯科医が多数いた事にも驚きました。以前も学会参加者の中にアーミーやネービーあるいはエアフォースの矯正歯科医がいたのでしょうが、軍服を着ていることはかつてなく、アメリカが戦時中であることを強く意識させられました。
 ニューヨークへ向かうため国内線の飛行機を利用しましたが、この時のセキュリティーチェックも大変厳しく、上着、時計、ベルト、靴すべてをX線に通す必要があり、大変時間がかかりました。ニューヨークでも以前は何のチェックもなかった、自由の女神があるリバティーアイランドへ渡るフェリーや、エンパイアステートビルでも同様なセキュリティーチェックがあり、テロが目の前にあることを実感させられました。

 2001年9月11日の夜、偶然テレビを見ていると、突然画面が変わりワールドトレードセンタービルから煙が立ち上っていたその光景が忘れられません。アナウンサーも私も何が起こっているのか分からないうちに、二機目の飛行機がビルに突入していく様子が映し出され、そこでやっとテロが起きたことを理解したのでした。
 その時、これを堺に世界は大きく変わってしまうのではないかと私には思えました。1945年に第二次世界大戦が終結して以来、概ね世界の平和が保たれた事と飛行機の発達により、人類はかつてなく自由に世界中を移動することが出来ました。人の動きだけでなく産業や資本も自由に国境を越え、グローバル化の名の下に世界が一つとなって行くように思えていました。しかし、このテロで人の動きや、物の動きが制限され、グローバル化で世界中に分散した工場等も再編されて行くのではないかと思いました。
 今回の争いは、利害でなく宗教に根ざしているため、終わりのない戦いのように私には思えます。この対立の奥深くには、私を含め、信仰心が薄い日本人には理解しがたい何かがそこにあるのではないかと思えてなりません。
 グランドゼロ(W.T.C.の跡地)を訪れた時、初めてニューヨークを訪れた1987年の春、展望台から見た光景を昨日のことのように思い出すと共に、再び世界に平和が訪れることを強く願いました。そして、紛争を解決し世界を平和に導くために、信仰心が薄い日本人だから出来る何か有ると確信しました。

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