日本矯正歯科協会(JIO)第四回総会参加院内イベント情報
>2005/06/09 学会・研究会
2005年6月9日
日本矯正歯科協会(JIO)第四回総会参加
JIOの総会に参加してきました。
今回の総会では、JIOの将来を左右するかも知れない会則の変更が議題とされていました。JIOは、全国の矯正歯科専門医が良質な矯正歯科医療を提供することを目的として設立されました。その一環として矯正歯科専門医の認定を行い、JIOが矯正歯科医の医療技術を保証することを目指しています。
厚生労働省は”広告”できる専門医の資格を認定する機関を、会員数が1,000人を超える学会としました。医科に於いては、医師の数が多いことから 1,000人の学会員を集めることは難しいことではないようですが、医師に比べて総人数の少ない歯科では、なかなかその数を集めるのが難しいのが現実です。JIOもご多分に漏れず、その高い理想とは裏腹に認定医資格の審査を難しく且つ厳格に行おうとしているためもあって、現在の会員数は170名程度に甘んじています。
その打開策として、理事会が打ち出したのが従来は、入会の資格を矯正歯科専門医としていたのを、矯正歯科を専門にしているのではない歯科医師にも広げ、かつ年会費を極端に低くして、現在の会員のつてを頼って入会させ、1,000人規模の学会にしようとする物でした。言ってみれば、政党の党員集めのような物で、実際の会費をだれが負担したとか、その本来の目的であるはずの入会して矯正歯科医療の技術を高め合うということは問題ではなく、ただ数を増やすことを目的とし、”広告できる”矯正歯科専門医の称号が欲しいとしか、私には思えませんでした。
総会の席でこの事をどうしても言いたくて、今回の総会に参加しました。私の会員資格の変更案に対する反対意見に、理事の方々の会員資格の変更が”広告” 出来る専門医の資格だけを目的とした物ではないとの丁寧な説明がありましたが、私にはやはり納得できない物でした。
果たして、矯正歯科専門医が学会員の2割にも満たない学会が認定した専門医が、例えそれが”広告”できたもしても一般社会から本当の専門医として認められるものでしょうか?この学会の実態を一般社会の人たちが知ったとき、本当にそれが患者さんの利益を目的とした専門医制度と認められるのでしょうか?いくら自分たちで、認定試験を厳しくしていると言っても独りよがりと思われてしまうのではないでしょうか?
私は、こんな姑息な手段で会員数を増やすよりも、自分たちが厳しい評価で認定試験を来ない、その認定された”広告”は出来ない専門医が、良質な矯正歯科医療を行っていけば、いずれはその資格を目指す矯正歯科医も増え、自然と学会員も増加して行く。その結果として、厚生労働省が認める1,000人規模の学会となり、”広告”出来る専門医を認定できる組織となっていくのが正しい道と思えてなりません。
何事も、王道を進まなくては、偉業は成し遂げられません。抜け道を選べば、その先はありません。結局、JIOの会員資格の変更議案は可決されました。この結果が、せっかく高い理想を掲げてスタートしたJIOの将来を暗いものにしないことを願ってやみません
日本矯正歯科協会(JIO)第四回総会参加
JIOの総会に参加してきました。
今回の総会では、JIOの将来を左右するかも知れない会則の変更が議題とされていました。JIOは、全国の矯正歯科専門医が良質な矯正歯科医療を提供することを目的として設立されました。その一環として矯正歯科専門医の認定を行い、JIOが矯正歯科医の医療技術を保証することを目指しています。
厚生労働省は”広告”できる専門医の資格を認定する機関を、会員数が1,000人を超える学会としました。医科に於いては、医師の数が多いことから 1,000人の学会員を集めることは難しいことではないようですが、医師に比べて総人数の少ない歯科では、なかなかその数を集めるのが難しいのが現実です。JIOもご多分に漏れず、その高い理想とは裏腹に認定医資格の審査を難しく且つ厳格に行おうとしているためもあって、現在の会員数は170名程度に甘んじています。
その打開策として、理事会が打ち出したのが従来は、入会の資格を矯正歯科専門医としていたのを、矯正歯科を専門にしているのではない歯科医師にも広げ、かつ年会費を極端に低くして、現在の会員のつてを頼って入会させ、1,000人規模の学会にしようとする物でした。言ってみれば、政党の党員集めのような物で、実際の会費をだれが負担したとか、その本来の目的であるはずの入会して矯正歯科医療の技術を高め合うということは問題ではなく、ただ数を増やすことを目的とし、”広告できる”矯正歯科専門医の称号が欲しいとしか、私には思えませんでした。
総会の席でこの事をどうしても言いたくて、今回の総会に参加しました。私の会員資格の変更案に対する反対意見に、理事の方々の会員資格の変更が”広告” 出来る専門医の資格だけを目的とした物ではないとの丁寧な説明がありましたが、私にはやはり納得できない物でした。
果たして、矯正歯科専門医が学会員の2割にも満たない学会が認定した専門医が、例えそれが”広告”できたもしても一般社会から本当の専門医として認められるものでしょうか?この学会の実態を一般社会の人たちが知ったとき、本当にそれが患者さんの利益を目的とした専門医制度と認められるのでしょうか?いくら自分たちで、認定試験を厳しくしていると言っても独りよがりと思われてしまうのではないでしょうか?
私は、こんな姑息な手段で会員数を増やすよりも、自分たちが厳しい評価で認定試験を来ない、その認定された”広告”は出来ない専門医が、良質な矯正歯科医療を行っていけば、いずれはその資格を目指す矯正歯科医も増え、自然と学会員も増加して行く。その結果として、厚生労働省が認める1,000人規模の学会となり、”広告”出来る専門医を認定できる組織となっていくのが正しい道と思えてなりません。
何事も、王道を進まなくては、偉業は成し遂げられません。抜け道を選べば、その先はありません。結局、JIOの会員資格の変更議案は可決されました。この結果が、せっかく高い理想を掲げてスタートしたJIOの将来を暗いものにしないことを願ってやみません