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矯正治療の目的は美しい見た目と健康な未来のため歯と咬む機能を高めること

歯科矯正の目的矯正歯科の目的PURPOSE

歯列矯正治療に携わって30年以上、その間の治療実績は12,000件以上となりました。
現在も最適な治療を行うべく日本国内外の学会に参加し情報収集とスキルアップの努力を続けています。
その中で、歯列矯正治療をお考えの方、これから歯列矯正治療を行う方へご理解いただきたいこと、
知っておいていただきたいことを6つの項目にまとめました。

福岡天神の矯正歯科専門医 院長 河合 悟

1.矯正治療の目的

矯正治療を始める患者さんは「歯並びがきれいになりたい」と思って矯正治療を始めるのが一般的ですが、実は歯並びはきれいになりません。
その理由は二つあります。
第一は、「きれい」には基準がないということです。「きれい」とは個人の好き嫌いや流行で左右されてしまいます。
よって「きれい」を治療目標とすることはできません。
第二は、「きれい」という言葉の中には「普通以上、特別」という意味が含まれています。
しかし、人間の体はどんな事をしても特別な体になる事はあり得ません。
病気になり治療を受けて治った時には「普通になる=正常になる」ということです。
医療の治療目標は常に「正常になる」ことであり、それには基準があります。
矯正治療においてもそれは全く同じなのです。
歯が並んでいるだけでは正常ではありません。上下の歯の噛み合わせに加えて、顎と顔の骨格の中で正しい位置にあることが「正常である」といえるのです。
前途のように矯正治療も他の病気の治療と同じく治療目標は「正常」なのです。

矯正治療の目的

2.矯正装置を選ぶ前に

私は、常々「歯並びはきれいになりません。歯並びは正常になるだけです。」と言っていますが、正常と言う高い治療目標を達成するには最も機能的に優れ、治療効果が高い矯正装置を使う事が必要です。
「歯並びをきれいにする」ことを治療目標にすると、治療をする先生や患者さんの主観で治療結果を左右する事になりますから、「ただ歯が並んだ」ことで矯正治療完了ともなりかねません。
それは「正常」とはいえませんから、再び歯並びが乱れるのは必然といえます。
他の病気の場合、正常になっていなければ、将来それが再度悪くなるのは誰でも知っている事で、歯並びについても同様なのです。病気の治療で最も治療効果が高い治療方法を選ぶように、同じく医療である矯正治療においても最も治療効果高い装置を選ぶべきだと考えています。

矯正装置

3.抜歯、非抜歯について

歯の大きさと顎の大きさにアンバランスがあった時に歯を抜くか?
それとも無理に顎の骨(歯槽骨)を拡大して歯を並べるか?
これについては1940年位から矯正歯科の学会で何度も繰り返し議論されています。
1940年くらいまでは矯正治療の技術的な問題もあり非抜歯の治療が主流でしたが、次第に口元の突出や不正咬合の再発の問題から抜歯による治療が行われるようになりました。
しかし、歯を抜く事、失う事には歯科医師も患者さんも心理的抵抗があるため、歯を抜かない治療方法はないものかと試行錯誤され、20~30年の周期で非抜歯治療が流行したり、抜歯治療が主流になったりを繰り返しています。
私が矯正歯科医になった当初は抜歯治療が主流でしたが、その後徐々に、子供の矯正治療で親御さんから「子供の歯を抜く事への拒否感」が強かったため、非抜歯治療が広がってきました。
ですが、非抜歯治療には限界があり、再治療を余儀なくされる事もあったため、現在は「どちらの治療が主流である」といえない状況です。
子供の頃に、非抜歯治療で無理して歯を並べても中高年人になり歯槽骨の骨密度が低下してきた時に無理が利かなくなり歯並びが乱れ、歯槽骨に異常な負担がかかって、歯槽骨が破壊され歯周病になる可能性があります。
ですから私はできるだけ非抜歯治療を心掛けてはいますが、正常な範囲を超えるような場合には躊躇なく抜歯を行うようにしています。
抜歯、非抜歯の判断の基準は、今沢山の歯がある事ではなく、一生きちんと噛める歯を残すことにあるのです。

抜歯について

4.矯正治療の成功のカギ

矯正治療を成功に導くのは、矯正歯科医ではなく患者さん自身です。
例えば風邪の初期に内科を受診し、先生から「今は症状が軽いけど、暖かくして安静にしてください。」と言われたとします。言われた通りに薬を飲んで安静にしていれば直に治るでしょうが、症状が軽いからと遊びにでも出かければ、風邪をこじらせ重症になってしまうことがあります。
先生が処方した薬や指示が同じでも、それを受けた患者さんの振る舞いでその結果は大違いです。
矯正治療も同じです。
患者さん自身が治療に積極的に協力していただけないと良い治療結果は得られません。
私は「自分で治す」という言葉を矯正治療の合い言葉にしています。

矯正治療成功のカギ""

5.矯正治療の期間

よく患者さんから「短い期間で治療したいのですが?」、「治療期間はどのくらいになりますか?」といった治療期間に関する質問を受けます。
ブラケット装置での治療期間は、非抜歯治療で約1年間、抜歯治療で約2年間ですが、患者さんの通院状況や治療への協力度合いによって治療期間が長引く可能性もあります。
ブラケット装置で歯を動かしている時は、3~4週間に一度の通院です。
ブラケット装置撤去後は、新しい歯並び噛み合わせできちんと咬める様になるまで保定装置をつけて3~4カ月に一度、診察させていただきます。
ブラケット装置での治療期間は、「歯並びが正常になる形態を正常にする期間」、保定装置の期間は、「咬むという機能を正常にする期間」つまりリハビリの期間です。
そして、形態と機能が共に正常になった時が矯正治療終了なのです。

矯正治療期間

6.痛みについて

矯正治療で歯を動かすときには痛みがあります。
痛みの程度は個人差が大きいのでどれぐらい痛いかを表現することはできませんが、痛むタイミングと期間は一般的に治療の度ごと2~3日、長い人で1週間程度、食べ物を噛んだときに痛みや違和感があります。
痛みや違和感がある時は軟らかい物を食べて、刺激しないようにしていると痛みは治まってきますので様子をみてください。もし我慢できない様な痛みが続く場合は当院までご連絡ください。

矯正治療中の痛み

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