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樋口矯正歯科クリニック(福岡市天神)の院内イベント情報

大阪大学大学院教授 高田健治先生 講演会参加院内イベント情報

>2004/07/01 学会・研究会

2004年7月1日
大阪大学大学院教授 高田健治先生 講演会参加

 熊本の伊東歯科顎顔面歯列矯正センターで開催された”次世代の矯正歯科医療支援システムと最近の矯正歯科治療のトピックス”と題した大阪大学大学院教授高田健治先生による講演会に参加しました。
 近年、よく耳にする患者の知る権利、カルテの開示に対応した新しい電子カルテにつての講演でした。患者さんとのトラブルを避け、また、トラブルになった時の自己防衛を主眼として開発された電子カルテで、大阪大学付属病院で実際に使用しているとのことでした。治療のステップごとにトラブルになりそうな点を指摘する様にプログラムされ、患者さんとのやりとりを詳細に記録する電子カルテを使い若い研修医に患者さんとのトラブルに備える教育をにも大いに有効とのことでした。 昨今、ニュースの中でたくさんの医療事故が報道されています。その大半は大学病院で起きているのが現状です。大学病院は難しい患者さんの治療を行う割合が多いのでそれだけ事故が起きる確率が高くなるのも仕方がないかも知れません。しかし問題はそれだけでしょうか?訴訟問題になり、費用や、医療機関の信用問題になることをおそれるため、詳細なカルテ、診療承諾書等、文書による記録を残すことで医療機関は自己防衛を計ろうとし、その為に過大なエネルギーと時間を割いています。本来、患者さんと先生が十分信頼関係があればトラブルが起こるはずはありません。医療に置いても予想外の結果や事故を全くなくすことは出来ません。しかし、患者さんと先生の間に強い信頼関係あれば、何か問題が起こった時にも話し合うことによって解決できるのではないでしょうか?つまり大学病院でが医療訴訟に巻き込まれる事が多いのは、大学病院の先生方のこうした信頼関係を構築する能力の低さが原因の一つではないでしょうか?その根底にあるのは、患者軽視、研究重視の大学病院のシステムにあるような気がします。
 大学での若い医局員にまず教育すべきは、トラブルに対処する方法でなく、トラブルにならないような患者さんとの信頼関係を築く事の重要さではないかと思います。確かに医療技術や診療の記録を取ることも大切ですが、医療の最も大切なことは、患者さんを思う気持ち、そして信頼関係だと思います。
 講演を聴くに従い、日本の医療の将来に一層の不安を抱いてしまいました。

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