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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

人は何のために生きるのか?院長コラム

2010/10/01 

 ジャケットが欲しい、靴が欲しい、車が欲しい、家が欲しい、欲しいものにはきりがない物欲に生きる人。課長になりたい、店長になりたい、社長になりたい、総理大臣になりたい、地位に恋々とした名誉欲に生きる人。はたまた、預金通帳の数字を眺め、もっと、もっとお金を稼ぐこと、貯めることに執着した金銭欲に生きる人。人は欲望のために生きるのでしょうか?

 新聞やテレビのニュースは、人間の欲望が引き起こす事件ばかりです。窃盗、詐欺等の三面記事だけでなく、政治や国際関係をめぐる記事も、その本質は欲望や利益の追求の衝突です。菅、小沢の民主党党首選挙も本人達の名誉欲とそれを支持する議員個人のポスト欲しさの名誉欲の戦いです。尖閣諸島の問題も中国が大陸棚の地下資源に気がついたときから領有権を主張し出したことからも明らかな様に資源をめぐる経済紛争です。

 これらを見ると現代社会は、人間が欲望をむき出しに、個人、社会、国が欲望を追求し続ける欲望社会、そこに生きる現代人は「欲望のために生きる」と言いたくなってしまいます。

 しかし欲望のために生きた結果は、満足のいくものなのでしょうか?ニュースになるということ自体、欲望を追求した結果が良い結果でないことの証し。欲望の追求は、戦い、紛争、そして不信と本来は誰も望まない結果を生んでしまいます。仮に戦いの勝者になり欲しいものを手に入れられたとしても、今度はそれを奪われまいと警戒し、怯え、安らかに暮らすことなどできません。欲望には限りがありませんから、一つ手に入れればまた次といつまで経っても満足は得られません。預金通帳の数字も10万円貯まれば、次は100万円、その次は1,000万円といつまで経っても欲望に際限なく満足は得られません。

 つまり人は欲望に生きる限り、平和に幸せに生きることはできないのではないでしょうか?

 それでは、幸せに生きるためにはどうしたらよいのか?私も50歳越え、人の幸せとは何かをよく考える様になりました。そして行き着いた結論は、「人は相手のために生きる」事でした。「人は相手のために生きる」事で、自分自身も幸せになると言うことです。

 人間の活動のほとんど全ては、他人のために行う事です。自分自身の為にするとことは、食べること、寝ること位のものでしょう。お父さんが仕事をするのも家族のため、そしてその仕事は、顧客、そして社会のため。お母さんが食事を作るのも選択をするのも、子供や家族のためです。お父さんやお母さんが家族のために自分の時間やエネルギーを使う、もう少し言えば自分が犠牲になったとしても、子供や家族が喜ぶ顔を見れば「良かったな」と満足感が得られ、幸せな気持ちになれるじゃありませんか。これが「相手のために生きる」事の本質です。相手に何かをしてあげる、相手のためになる事をする、自分ではなく相手の利益を追求する、そうすれば相手との関係が良好になりますし、それが引いては自分の満足感、幸せに繋がる訳です。そして、人間の活動のほとんど全ては相手のためにする訳ですから、自分のしたことのほとんど全てで満足感を得られるなんて、考えただけでも幸せな人生だと思えませんか。

 こんなふうに書いても「何をきれい事を」と言われるのがオチかも知れませんが、「相手のために生きる」を実践すれば、例えば仕事でも利益が上がり商売繁盛間違いありません。それは、相手の利益を追求すると言うことは、営業の基本であるCS (Customer Satisfaction 顧客満足)の追求に他ならないからです。「利益の追求から、CSの追求へ これが企業繁栄の秘訣」なんて、どこかで聞いた様な気がしませんか?それと同じ事が個人の生活、人生にもあてはまると私は思うのです。「自分のために生きることから、相手のために生きることへ」これが、幸せな人生を送るための秘訣だと私には思えてなりません。

 50歳を過ぎ、人生の折り返し地点もとうに過ぎてしまいましたが、これからも、家族のため、患者さんのため、スタッフのため、そして社会のために、自分自身でできることを精一杯追求して生きて行きたいと、9月15日の誕生日に改めて思いました。

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