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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

JIO(日本矯正歯科協会)認定医審査を受けて院長コラム

2005/09/30 

 JIO認定医審査を受けました。
矯正治療の技術水準を審査することの難しさを痛感しました。
 矯正治療のテクニックは、華道や茶道の流派のように多種多様で、それぞれがそれぞれの理念に従い治療を行っているのが現状です。治療のゴールに対する考え方さえ様々な中で、その結果の善し悪しを判定することが果たして可能かと言うことです。
 まず、その判定の基準をどの様にして決定するかという大きな問題があります。JIOは、矯正歯科を専門とする歯科医を広く集めて、臨床矯正歯科界を代表する組織を目指していましたが、その設立過程で様々な対立があり、結局、与五沢文夫先生の研究会の会員を主体とする組織となってしまいました。このような経緯から、JIOの専門医の審査は与五沢研究会の治療目標や治療に対する考え方を基準として行われているように思えました。
 治療に対する考え方や治療方法は多種多様であり、ある方法が絶対に正しいとはだれも断定することは出来ません。治療結果の善し悪しが生死で判定される一般医療と違い、矯正治療の目的は、正しい歯並びや歯牙が長期に保たれる事ですから、その結果の善し悪しを判定するには長い時間を要します。それ故、術者は先人達の治療結果を参考に自分なり治療方法を模索し、その経験を信じて医療を行っているのです。
 先人の治療経験を重視し、その治療テクニックを習い踏襲する先生も居れば、また、自分なりの経験から、改良を加え新たな考えや治療テクニックを創造していく先生達もいるわけです。その中で、治療技術を審査するのは本当に難しいことと思います。
 今回審査を受けて、面接での質問を受けたからJIOの審査の基準と私の考えや治療のゴールはかなり違ったものだと感じました。それだけでなく、患者さんに対する姿勢の違いにも驚かされました。私には私なりの考えがあり、意見を戦わしてみたいとも思いましたが、審査を受ける立場の私は、審査の基準に異議を唱えるものではありませんから、結果がどうであれ、その判定を甘んじて受け入れるつもりです。
 しかし、決して自分の考えを曲げることなく、これからも自分の信念に従い自分で確立してきた矯正治療を実践していくつもりです。

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