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院長コラムで院長を知ろう!矯正歯科専門医 河合悟が思うこと。

2013年 新年のご挨拶院長コラム

2013/1/1 

毎年の新年と同じように、昨年2012年のニュースは何だったかと思い起こしましたが、これと言った大ニュースを思い出すことができません。一昨年は史上最悪とも言える東日本大震災があったのに比べて、比較的平和な一年だったのかも知れません。明るいニュースではオリンピックで日本が過去最高のメダルを獲得したとか、山中伸弥先生がノーベル生理学・医学賞を受賞したりとか、暗い話題では、中国と尖閣諸島、韓国と竹島の領有権問題、いじめによる自殺問題やシャープをはじめとする電機メーカーの経営危機などよく考えればニュースもありましたが、何年も先に人々の記憶に残るニュースとはどれも思えません。それぐらい平和?で変化に乏しい一年だったのかも知れません。

 しかし、2012年には、フランス、中国、韓国で指導者の交代があり、日本でも年の瀬に行われた衆議院選挙の結果民主党が惨敗し6年ぶりに自民党政権が誕生しました。指導者の交代はありませんでしたが、ロシア、アメリカでも大統領選挙があり、2012年は世界の指導者が新たな一歩を踏み出した年、そして2013年が世界の変化が現実の物として現れてくる年になるのではないでしょう。

 2013年世界、そして日本はどう変化していくのでしょうか?衆議院選挙前から自民党政権の誕生を予想して、安倍総裁の3%インフレ目標、国債の無制限な日銀引き受けなどの積極的な政策、いわゆる「安倍のミックス」を手がかりに、円安、株高が進んでいます。円は1ヶ月で約10%下落、日経平均も20%上昇し、このまま行けば円安、株高で日本経済は上り調子で2013年は、日本経済復活の年となりそと言いたいところですが果たしてそうでしょうか。

 新しく誕生した安倍内閣の顔ぶれを見たとき、私はとてもこの大臣達が日本を引っ張り、復活させられるとは到底思えませんでした。重厚で安定感のある内閣とメディアは報じましたが、結局6年以上前の自民党政権で閣僚を経験した政治家が多いと言うだけのこと。6年前の安倍内閣は側近ばかりを登用して「お友達内閣」と揶揄されましたが、今回の安倍内閣は一度過去の人になったはずの政治家達が復活した「ゾンビ内閣」と私は命名しました。

 6年前の安倍総理が潰瘍性大腸炎で政権を投げ出し、その後福田内閣、麻生内閣と自民党政権は続き、その間景気は下落の一途、経済問題に加えて失業問題や年金、医療などの社会福祉の問題が山積し、長い自民党政権での社会の構造的な欠陥が問題になりました。そして前会の衆議院選挙では、社会の構造的問題を根本から変えるために国民は民主党政権を選んだのです。所が、民主党政権は経験のなさから社会構造を変えるという期待された成果を全く上げることできませんでした。そして今回、国民は再び自民党政権を選んだ訳です。国民は前回の選挙の時に嫌と言う程知らされた50年に及ぶ自民党政権の利権と官僚支配の政治を忘れてしまったのでしょうか?

 テレビのコメンテーターは、有権者は積極的に自民党を選んだ訳ではなく、「民主党よりはまし」と言う消極的な姿勢で投票したのではと言っていますが、そんないい加減な気持ちで今回自民党に政権をわたしたツケはとんでもなく大きい気がしてなりません。

 自民党政権は、民主党が行ったことをことごとく否定、高校無料化、農家の個別保障、子ども手当、そして脱原発その全てを見直すと新大臣達は発言しています。つまりは昔の自民党の政策に全て回帰すると言う事です。長い自民党政権で行ってきた政策の矛盾での日本経済や日本の社会システムが閉塞状態に陥ったのにそれを忘れたかのようです。

 その上、安倍内閣は国家財政は大赤字で毎年赤字国債を発行して予算を組んでいるというのに、国土強靱化とか言う最もらしい名前をつけて、公共事業を増やそうとしています。タイミング良く中央自動車道笹子トンネルで起きた天井板崩落事故をきっかけに道路やトンネル等の老朽化した社会資本の更新が必要と言う言い訳もできましたから、予算ばらまきの利権政治家集団の自民党には追い風が吹いているようにも思えます。

 しかしその結果、日本の財政赤字は限界を越え、日本国債の買い手がつかず国債の金利は上がり、円は売りまくられ、物価は急上昇、ハイパーインフレが日本を襲います。300%のハイパーインフレになれば、物の値段は3倍になりますが、国の借金は三分の一になりますから数年で財政赤字は数年で脱出できるかも知れませんが、庶民の蓄えはなくなり、町には失業者が溢れ、年金生活者の自殺が相次ぐことでしょう。

 自民党政権の復活は、日本経済の地獄への道筋の始まりです。しかし、これも日本国民が選んだ道です。長期的なスタンスで物事を見るのではなく、近視眼的な視点でしか物事を判断できなかった日本国民が過酷な試練でそのツケを払うことになるのでしょう。

 日本がかつてのように活力溢れる社会になるには、人口の減少を食い止めることが第一、そのための財政支出を増やそうとした民主党の主張「コンクリートから人へ」のスローガンは今でも正しいと思っています。その理念の実現の方法を知らなかった民主党が未熟だっただけのことです。人口が減少し、道路もトンネルも使う人がいなくなっていくのに、今更公共投資を増やして何の意味があるのか?そんなことで日本は復活するわけはありません。

 昨年の新年の院長コラムで「2012年が日本再生元年」となる事を願うと書きましたが、「201年は日本没落前夜」、「2013年は日本没落、序章」と言った暗く、重い、一年の始まりになってしまいました。

 しかし、国の大きな流れには逆らえないかも知れませんが、私たち庶民は未曾有の経済危機に対して、心の準備をして、できるだけの対策を打ち、被害を最小限食い止める努力をしなくてはいけません。年金も医療保障も国の制度はどれも頼りにはできません。覚悟を決めて、危機に立ち向かうしかないのです。いち早く覚悟を決めて対策を立てた者が、危機から逃れることができるのは自然災害も経済危機も同じです。

 2013年は、個人が国から自立しなければ行けない年になりそうです。
 さて2012年の年頭に当たり、樋口矯正歯科クリニックの2012年の総括を報告をさせて頂きたいと思います。2012年に新しく来院された患者さんの数(新患数)は、394名、もう少しで400名の大台に迫りました。リーマンショック後の2009年以降毎年順調に来院患者さんは増加し、2012年末までの総新患数は10,934名となりました(グラフ参照)。患者さんの年齢構成に大きな変化は有りませんが、18歳以下の学生層の割合は少なく、成人女性が半数以上を占めていました。

また、この一年間に顎変形症(手術を必要とするような著しい顎の骨の大きさの不調和がある症例)で外科的矯正手術を施行した患者さんは23名で、開院以来の総数が358名となりました。顎変形症の中で従来は骨格性下顎前突(いわゆる受け口、しゃくれ)の症例が大半を占めていましたが、最近は下顎後退症(下顎が小さい出っ歯)の症例が増加してきました。下顎後退症の患者さんは、気道が狭いためにイビキをかき、睡眠が浅く、睡眠時無呼吸症候群の症状を訴えることがしばしばです。この下顎後退症の患者さに外科的矯正治療を行う事で下顎が前方に移動し気道が広がり、睡眠時無呼吸症候群の症状が大きく改善されるのです。昨年は多くの下顎後退症の患者さんの外科的矯正治療をさせていただいたことで、矯正歯科医として患者さんの全身の健康に寄与できることを一層強く感じる年でもありました。

 そして、皆様の”全身”の健康の維持増進に貢献するとの理念の元に9月には医療法人ハートの新しい診療部門として、河合 美奈子副院長が「福岡口臭クリニック」を開設致しました。医療法人ハート 樋口矯正歯科クリニック 福岡口臭クリニックは皆様の全身の健康の維持増進にスタッフ一同と今年も一段と努力していくつもりです。

 本年も宜しくお願い致します。

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